私こと、12月より思わぬ入院生活となりまして、当ブログの更新が大変遅れてしまいました。深くお詫びいたします。本日は外出許可が出たので記事を書きました。予定では年内で退院できる予定になっています。今回は、以前に鉄道模型趣味誌のコンペに出展した際の文章を上げてみようと思います。2021年に「努力賞」を頂戴した13mmゲージの鉄道模型2両になります。応募した書面をあえてそのまま上げさせて頂くことにします。どうぞご了承下さい。
国鉄ED70形交流電気機関車
●製作によせて
私の家の近くには北陸線の踏切りが有り、幼少の頃からそこを走る列車が好きでした。ちなみに早くして亡くなった私の祖父は田村駅の構内手をされていたと聞いていました。電気機関車といえば赤色と思って育ち、米原駅で青色や黒色の電気機関車を見たときは驚きでした。ちょうど中学生の頃(1974年 )そろそろ古豪のED70が運用を離脱すると知り、盛んにフィルムカメラに納めていた記憶があります。古豪は廃車になり姿を消しましたが、幸いにして1号機が敦賀第二機関区の側に静態保存されたのは嬉しかったです 。後に日本ナショナルトラスト様のお力添えで長浜鉄道スクエアの電化記念館に大切に保存されることになりました。そんな思いから 当時はカツミ製の同形機の模型も合わせて楽しむようになりました。それから現在に至りカツミから発売されたキットに手を加えて晩年の古豪を13ミリゲージで製作することにしました。
●製作記
カツミ製品のED70はどの製品も前面扉が表現されています。自分が見たのは前面扉が埋められた後であり、その姿で製作してみたいと思いました。キットの前面を改造して窓を下に下げて作り直しました。この点が最大の改造ポイントになろうかと思います。加えて全面の手すりを0.4ミリの真鍮線で製作し追加しました。あとの改造は床下部分にATS車上子を追加したことやスカート部分に電暖ジャンパ栓の追加、屋上機器に少しプラ棒でパーツを追加したりしています。運転士席の色差しとデフロスターを追加、カトーの機関士人形も載せています。あとはプレス表現のドアを切り抜いて、新たに真鍮板で製作したドアを取り付けてみました。動力関係はエンドウ製の13ミリ用MPギアをそのまま使いました。塗装はマッハのシールプライマーを吹いてから、同じくマッハの赤2号を吹きました。側面のフィルター部分と屋上機器覆いは軽く墨入れしたり、ウェザーリングをしています。以下に細かな改造点を書いておきます。
(スカート周辺)
・電気暖房ジャンパ栓を別パーツで追加。
・スノープラウを別パーツ出取り付け。
(床下機器周辺)
・ATS地上子を床下に取り付け。
・機器にホースを製作して取り付け。
・ドア下ステップ類を真鍮で製作し追加。
(ボディ)
・電暖表示灯を別パーツで追加取り付け。
・ドアノブを別パーツで取り付け。
・ドアを真鍮板で製作し取り付け。
・晩年機同様に貫通扉を埋めた顔を表現→全面中央窓をやや上に移設(真鍮板で製作)
・運転席デブロスタのパーツを取り付け。
(屋上機器)
・雨樋を真鍮板で取り付け。
・屋根上の囲み板をプラバンで製作する。
・機器の塗装と軽いウェザーリング。
(塗装)
・組み立て後、マッハのブラスクリーンで洗浄。
・マッハのシールプライマーの塗布。
・マッハの赤2号をエアブラシで塗装。
・つや消しクリアーの塗布。
●むすびにかえて
子どもの頃から大好きな北陸線の古豪、ED70形交流電気機車を自分が見ていた晩年の姿で模型に出来たことは大変意義深く、思い出に残る工作となりました。足回りは自分でも最近ブームになっている13ミリゲージとしました。エンドレスの脆弱な運転環境ではありますが、茶色の客車を牽いて走る姿を見ると当時を想い出して至福の時間を過ごすことができます。今回、この作品を応募させて頂ける機会を与えて下さったTMSコンペ関係の皆々様にこの場をお借りして御礼申し上げます。
(完)
国鉄EF70形交流電気機関車
●製作によせて
古豪の製作後、やはり北陸線の主力機EF
70も晩年のスタイルで作りたくなり、やはりカツミのキットをオークションで購入しました。キットに手を加えて「さよならEF70」記念列車を牽引した13号機を13ミリゲージで製作することにしました。
●製作記
カツミ製品のキットを使い、修正する部分は修正して組みました。まずスカートの横の角度を実車の写真を参考に削りました。ボディ横の梯子かけ、ステップを真鍮板から製作して半田付けしています。屋上機器の整流器の位置を晩年の配置に変更し、ニワ製品のパーツを付けました。後はヘッドライトを晩年使用されていたシールドビームにしています。これも市販のパーツをそのまま使いました。塗装はマッハのシールプライマーを吹いてから、同じくマッハの赤2号を吹きました。動力関係はエンドウ製品の機関車用MPギア13㎜用をそのまま使いました。その他細かな改造点を以下に書いておきます。
(スカート周辺)
・エアホースをエコーモデルのパーツに交換
・スノープラウを天賞堂製のパーツに交換。
・スカート横の傾斜角度を削って調整。
(屋上機器)
・屋根上前部雨樋を真鍮線にて追加取り付け
・パンタ作用管の位置と本数を変更。
・碍子台を2個新設。
・発煙筒を別パーツに交換
・交流避雷器を車体中央に移設し、その位置に計器用変圧器(ニワ製品)を付ける。
・前照灯にシールドビームのパーツを使用。
(ドア周辺)
・乗務員ドアの窓の上のラインを合わせる。
・ドア下部に真鍮板で加工。
・屋上への梯子掛けを真鍮で製作。
・ドアステップを真鍮板で製作して取り付け。
(塗装)
・組み立て後、マッハのブラスクリーンで洗浄。
・マッハのシールプライマーを塗布。
・マッハの赤2号をエアブラシで吹き付け塗装。
・クリア(つや消し)を塗布。
●むすびにかえて
子どもの頃から大好きな北陸線の交流電気機関車EF70。晩年の姿で模型に出来たことは大変意義深く、思い出に残る工作となりました。足回りは最近自分がブームになっている13ミリゲージとしました。エンドレス一周の脆弱な運転環境ですが、茶色やブルーの客車を牽いて走る姿を見ていると当時を想い出し、至福の時間を過ごせます。今回、この作品を応募させて頂ける機会を与えて下さったTMSコンペ関係者の皆々様に、この場をお借りして御礼申し上げます。 (完)