HOナローの鉄道模型を増設しました。

 このブログで紹介している鉄道模型のスケールは、80分の1がメインで16番ゲージ、線路幅が16.5mmの鉄道模型になります。 自宅の離れ約20畳に展開している自宅レイアウトもこの16.5mmゲージです。あとは80分の1で線路幅が13mmで狭軌感が秀逸の13mmゲージも少しだけですが線路を敷いて楽しんでいます。以前にこのブログで「ナローゲージ」について書いたことがありましたが、そのナローゲージの鉄道模型も走ることができる環境を作ろうと思い立ち、このほど手掛けてみることにしました。製品としてはトミックス製にHOナローの「猫屋線シリーズ」というものがあり、スケールは80分の1で、線路幅が9mmの軽便鉄道シリーズが各種発売されています。「HOナロー」と呼ばれています。既存の9mmゲージの線路がそのまま使えるのが大きな魅力です。

今から2年ほど前に、石川県小松市の「いしかわ子ども交流センター小松館」にある尾小屋鉄道の保存鉄道でもある「なかよし鉄道」を訪れてからナローゲージに興味を持ち、尾小屋鉄道のナローゲージ模型がトミックスから発売されていたので、まずこれを買って運転を楽しんでいました。

軽便鉄道の書籍は、この2冊を持っています。

ディーゼル機関車121形と客車、そしてキハ1形の気動車がラインアップされていて、どれも購入しました。そして車輪を金属製のパーツに交換し、機関車にはNゲージの動力ユニットを組み込み、気動車にも専用のNゲージ動力ユニットを取り付けて小さなレイアウトを作って走行を楽しんでいました。それはそれで運転も出来て楽しかったものです。

以前はこの小さなレイアウトでHOナローを運転していました。

自宅レイアウトのシーナリィ線区を拡大していくプランの中で、レイアウトの南側の建物が並ぶ部分の整理を始め出してから、ふとこの部分にHOナロー線を敷くことができないものか?と考えて今回の工作に繋がっていきました。

白川郷にあるような茅葺の古民家を「歴史民俗博物館」として終点にとます。
レイアウトの外側にパワーバックを置いて運転します。

まずはレイアウトに雑多に置いてあった建物ストラクチャーを全て取り除いて、地面部分を拡張しました。扇形庫近くまでを地面スペースとして、建物は後ろに持っていくことにしました。既存のカーブ部分の地面の高さに合わせて、新たに地面を作っていくことにしました。例によって35mmの角材をベースにして、厚さ10mmのOSB材を使って地面のベース作りをしていきました。また各建物は市販の情景建物のプラモデルで、80分の1より大きかったり、小さかったりしますが、そこは拘らずにそのまま手直しして使うこととしました。プラモデルの台座は全て外しています。地面に建物だけを置くとそれなりに以前より実感的になりました。以前に鉄道模型友人から頂いた白川郷にあるような茅葺の古民家は、「歴史民俗博物館」にしてトンネルの近くへと移動させました。

レイアウトにベースとなるOSB材を置いていきます。
こちらはターミナル駅に隣接する側になります。
ナローゲージの終点は「歴史民俗博物館」とします。

建物の大体の配置を考えたら、OSB材に建物照明を組み込むための10mm幅の穴を開けました。この穴を開けたOSB材は地面製作後も固定せずに、メンテナンス用に外せるようにしたいと思います。

これまでの地面と面一になるようにベースを作っていきます。

ここまで作業を進めていくと地面にHOナロー線を敷く舞台が出来てきたように思います。線区は自宅レイアウトの南端部にナローの駅を製作します。そこにはポイントを設置し留置線を作ります。HOナローは、建物を横目に自宅レイアウト本線の内側を通って終点の「歴史民俗博物館駅」へと繋ぐ路線としました。残念ながら周回はできず、行ったり来たりの運用となります。実際に小松市にある「なつかしの尾小屋鉄道を守る会」で運営されている資料館や「いしかわ子ども交流小松館」にある「なかよし鉄道」のような「保存鉄道」にしようと思いました。

尾小屋鉄道風の汽車がのんびり走ります。
観光地区のナローゲージ保存鉄道として位置づけます。

車両の大きさが80分の1なので、本線を走る列車とのバランスがマッチしてなかなか面白い線区になりそうです。「鉄道ジャーナル」の1975年5月号に紹介されていた北陸本線の糸魚川近くあった「東洋活性白土」という会社の専用線に小さな蒸気機関車が走っていて、そのチビロコと一緒に写っているEF81の写真を思い出しました。ちなみに、この専用線の線路幅は600mmでナローゲージの762mmより狭い線路が使われていたようです。さてHOナローゲージの線路ですが、今回初めてイギリスのPECO社製品のフレキシブルレールとカーブポイントを購入しました。地面に合わせて手曲げで路線を作りました。大変精巧に出来ている線路で、ジョイント部分も精巧に作られていました。ポイントの転換部分もしっかりした動きで、このまま手動で使用することとしました。次にこの線路にタミヤカラーのレッドブラウンで塗装しました。いつものように塗装してからシンナーで線路上部を拭き取りました。ただ9mmゲージなので相当しっかりと塗料を落とさないと通電不良を起こしてしまいました。ポイントも同様で接点部にはマスキング液をたっぷりとつけてから塗装しました。

プラモデルを利用した街並み。いずれは建物に灯りを入れます。
蒸気機関車は以前にオークションで入手しました。客車はトミックス製猫屋線シリーズです。

現在は建物を仮置きして、HOナローの線路仮敷設を終わった段階です。ただナローゲージの模型運転の方が面白くて、もっぱら行ったり来たりの運転を楽しんでいる状態です。これまでに集めていた蒸気機関車2両も大変スムーズに低速から走るので見ていて大変楽しいです。今後は地面づくりと建物を加工して照明を組み込むこととナローの駅を製作していくことになります。建物の様子からこの部分は「観光地区」ということにしたいと思います。今回の記事は以上になります。今回も最後までお読み頂きましてありがとうございました。

自宅レイアウトにナローゲージを増設しました。・

自宅レイアウト、シーナリィ線区の延長工事。

新しいシーナリィ付き線路を走る683系とEF65牽引のブルートレイン。
シーナリィ付きの線路を延長しました。

自宅の離れ約20畳に展開している自宅レイアウト。昨年は約1年がかりでシーナリィ付きの線区を製作しました。1つ出来上がるとまた次の所に気が行くようになります。シーナリィ線区の電気機関車区に向かう線路(長さ約1メーター位)にまた新たにシーナリィを付けていくことにしました。今回は6月8日に鉄道模型友人が4人自宅レイアウトに遊びに来てくれることになっている事もありそれまでに少し手を加えてみることにしました。自宅レイアウトのシーナリィ線区は山線をイメージしてあるので、基本的にはその山線の延長工事をすることになります。ただ設置してある組み立て式線路部になるので、組み立て式線路区間にシーナリィを施すことになり、板ベースから製作するのとは勝手が大きく違いました。

まずは山肌を表現するバック板を付けました。ベニヤ板に緑色のラッカースプレーで着色し、レイアウトボードに自立するように取り付けました。次に組み立て式線路をレッドブラウンの缶スプレーでこげ茶色に塗装しました。段ボールで覆いながらそのままで塗装しました。あとからシンナーで線路の上に着いた塗料を拭き取っていきました。これでイメージは出来上がりました。

次に山肌の基礎になる部分の骨組みをスタイロフォームと工作用紙を紐状にして作りました。今回はスタイロフォームを多めに使いました。熱線カッターで切りとり、専用接着剤で固定していきました。裾の部分は今回は厚紙を使って面一になるように覆うことにしました。線路の周辺や凸凹しているところには紙粘土を使って埋めていきました。

次は新聞紙を手のひらサイズに切って、薄いボンド水に浸してペタペタと貼っていく作業をしました。毎回行っている地面づくりの作業になります。乾いてから今度はキッチンペーパーにプラスターを溶いてボンドを加えたものを浸して貼っていきました。今回は薄いキッチンペーパーを使ったので破れやすかったです。やはり少し厚手のものが良さそうです。線路の間は木の端や紙粘土、厚紙等を使って埋めて行きました。今回は紙粘土を5袋位使いました。これで地面のベースは完成したことになります。

毎回シーナリィ製作の途中で現れる「雪景色」も今回は短い区間となりました。今回は時間がないので、雪景色での運転はしないで次の製作工程に移っていくことにしました。

そして次の行程として、線路にバラストを敷きました。毎回大変楽しみな作業です。まずは線路の上にバラストを大まかに撒いていきます。それから筆を使って、バラストが枕木の間に収まるようら作業します。作業のポイントは「バラストで枕木を隠してしまわない」という点になります。だいたい綺麗に撒けたなら、中性洗剤を数滴入れた水をバラストの上にスプレーをします。中性洗剤の活性作用で、あとから入れていくボンド水の染み込みが上手くいきます。ボンド水は木工用ボンドを水で3~5倍に溶いたものになります。後はボンドが乾燥するのに1晩おいておくことになります。乾いたらピンセットを使って、枕木に付いているバラストを丁寧に取り除いていく作業をします。乾いた後は冒頭の画像の様に、暫しの試運転を楽しみました。バラストを敷いたポイントの動きも大丈夫でした。

ここまで来たら後は山肌に草木を表現して、地面にも草木を表現する作業をしていくことになります。草木は以前にも紹介していますが、樹木のキットを使って沢山製作しなければなりません。6月8日のプライベート運転会までには出来そうもありませんが、準備はしていこうと思っています。新たなストラクチャーを製作して設置することもできます。一部分に短いガーダー橋を設置して、下に小川を作ることも良さそうに思います。製作途中に、あれこれと考えていくのが楽しいです。いずれはシーナリィー付き線区を増やしていって、ホーム部とヤード部にまで施工していきたいと考えています。レイアウト全体をシーナリィのあるレイアウトにしていくことが大きな目標になります。そこまでできたなら鉄道模型雑誌の「TMS鉄道模型趣味」が開催されている「レイアウトコンペ」に出展したいと思っています。これからも思いを巡らしながら楽しんで製作を進めていきたいと思います。今回の記事は以上になります。今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

2024年6月4日現在の工事区間。少し緑を表現してみました。
前回と同様に山肌の表現にはまた沢山の樹木が要りそうです。
新しいシーナリィ区間を早速試運転です。

敦賀第二機関区の設置計画

今年は約1年がかりでシーナリィ付きの線区を製作しました。1つ出来上がるとまた次の所に気が行くようになります。レイアウトには扇形庫のある第一機関区はあり、蒸気機関車やディーゼル機関車が佇んでいます。やはり、次に欲しくなってくるのが電気機関車が佇む「第二機関区」です。自分的には1975年に見た「敦賀第二機関区」をモチーフとした電気機関車の機関区を作ってみたいと以前から考えていました。鉄道模型友人からのアドバイスも受けて、このほどレイアウトの北側に増設する計画を立ててみました。これまでレイアウトの外側線から1線を留置線として設置していましたが、この線区は残しながら新しく2線機関車が留置できる庫を作ることにしました。以前にこのレイアウトの台を製作して下さった方が、趣味の本を納める書庫をいくつか作ってもらっていました。この書庫は2つを縦に積むと、レイアウトのベースと同じ高さになるように作ってもらっています。今回の電気機関車の機関区を増設するにあたり、この書庫を2段重ねにして、2組をレイアウトの中に入れてみることにしました。

書庫の中には鉄道趣味関係の本をぎっしりと置くことができます。鉄道趣味関係の月刊誌が上手く納まるように高さを考えてもらいました。これまで沢山溜まっていた雑誌を部屋に山積み状態にしていましたが、これですっきりと整理して収納することができ、見たい時に何時でも取り出して読み返すことができるようになったわけです。この書庫を2つ重ねるとレイアウトの高さ85㎝になるという優れものです。

そして書庫の上に10mmの厚さのOSB材を乗せてみると、レイアウトの面と面一になりました。改めてこの書庫を制作してくださった方の技量に感動を覚えました。鉄道模型レイアウトを作る上で、大変大事になってくるのが「ベースの水平さ」といえます。それを見事にクリアしているので素晴らしい細工といえます。

これまではいろいろと鉄道グッズを飾って置いていたスペースに機関区の敷地ができました。いつも作りたいと思っていた「電気機関車の機関区」の第一歩が踏み出せた気がしています。いずれはしっかりと地面を作って、機関区のストラクチャーを自作したいと考えています。画像に映っている機関庫は今から23年前、まだカトー製線路を部屋に敷き詰めて遊んでいた頃に、ちょうど良い大きさの空き箱を利用して製作した物です。当時の「ワープロ」で「敦賀第二機関区」と印刷し、スケールも無視して貼っています。でも当時はこの簡単な機関区のストラクチャーが1つあるだけで好きな交流電気機関車が生き生きとして見えたものです。

書庫がレイアウトの台になり、貴重な機関区用の敷地が生まれました。どう作っていくかはこれからの楽しい課題となります。いろいろと過去の敦賀第二機関区の写真を見たりしながら構想を練っていきたいと思っています。敦賀第二機関区は大きな検修庫のある大変大きな機関区でしたので、その特徴を生かしながら製作のモチーフとしてイメージしていきたいと思っています。

このようにレイアウトがまた少し広げることができて、新しい「夢」が広がりました。このスペースに「敦賀第二機関区」をイメージしたセクションを作っていきたいと思います。背景は山として、右側のシーナリィ付きの山を嵩上げしながら山々が連なる背景にしたいと思っています。実際の敦賀第二機関区も南側には福井滋賀県境の山々が迫り、鳩原ループ線や山線を経て線路は滋賀県へと続いています。左の絵を描いたバックはイメージを作るために厚紙に緑色と青色をスプレーしたものです。バランスを考えるのに参考になりそうです。まずは右側のバックの様に、しっかりとした山の背景画を描いて連なる形の背景を製作していきます。動画や写真を撮影する際には障子が入っていると興ざめしてしまうので、併せてもう少し背景を上の方に伸ばしても良いかと思っています。実際このセクションを撮影すると見えてくる事も多々あります。

実際に長浜から電車に乗って敦賀に行く時に、駅構内が近づいてくると元敦賀第二機関区の建屋のすぐ横を通って行きます。最近まではEF81形交直両用電気機関車が何両か留置してありました。その時に見える情景を再現したいと思いました。給水タンクも見かけたので以前に缶スプレーの蓋を茶色に塗って自作した物を置いてみました。今風の3階建ての白い機関区建屋はヤフオクで入手した1/80の紙製ストラクチャーになります。後は鉄道模型友人から頂いた詰所と倉庫を置きました。山の連なりの繋ぎにはエンドウ製のお座敷運転用の単線用トンネルを置いています。

機関庫に続く線路はカトー製の電動6番ポイント左を新たに購入して設置し、奥の方のポイントは電動が壊れているので手動で操作をしています。長い留置線が1線、庫に入る線路が2線の電気機関車機関区。今は敦賀になっていますが、もちろん直流電気機関車も留置した機関区の米原機関区等としても楽しむ事ができそうです。今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

EF81トワイライト専用機が出区していきます。
EF81が本線から機関区に入線していきます。続いて475系が出区していきます。

自宅レイアウト新線の製作記④ シーナリィの製作~自宅レイアウト①までの製作記・最終回

今回は当ブログの「シーナリィの製作~自宅レイアウト①」までの製作記となります。これから固定式レイアウトの製作をされようとしておられる方に少しでも参考になれば嬉しく思います。川の深さを確保すべく下に掘り下げた工作もなんとか終わりました。次にガーダー橋周辺の土木工事をしました。ガーダー橋の両端には紙粘土で成形していきました。ベース板とにもしっかりと付けることができて良い素材といえます。土手部分も紙粘土でそれらしく成形しました。川の岸には石膏で作った崖をボンドで固定してみました。ずいぶん河川の雰囲気が出てきたと思います。河川部分には自宅にあった適当な大きさの小石をそのまま置いています。橋脚は前にも書きましたが、スタイロフォームを切り出して、ニュートラルグレイで塗装しています。

2023.2.7
2023.2.10

河川部分の成形の次は背景となる山肌部分の成形をしました。上の画像のようにボール紙で作った骨組みに水に漬けた新聞紙を貼り合わせていきます。ひとつの大きさは手のひらサイズ位にして、ペタペタと貼っていけば大丈夫です。満遍なく張り付けていきました。

2023.2.10

濡れた新聞紙を張り付けた画像が上の画像になります。敷設している線路に新聞紙を敷いて汚れるのを防いでいます。製作の順序としては、最初に山肌を作っておくのが作業がやり易いとは思いますが、どうしてもレイアウトの線路を繋いだ状態を作っておきたかったので、あとから山肌の基礎作りをしました。

2023.2.10

石膏で製作した崖部分の位置を決めて、紙粘土とも合わせながら固定していきました。ボンドは石膏を付けるものに加えて、スタイロフォームの接着には「発泡スチロール接着剤」を使用しています。

2023.2.12

山肌に新聞紙を張り付けた後は、裾部分の製作と同様に石膏を溶いた水にキッチンペーパーを付けた物を新聞紙の上から張っていきました。石膏(プラスター)が染みたキッチンペーパーは新聞紙の上からだと、より上手く張り付けることができるようです。線路の勾配部分の横には、紙粘土を付けていって線路の盛り土を表現していきました。レイアウトが「白一色」となり、まるで「雪景色」のようになりました。しばらくはこの状態で模型運転を楽しんでいました。「雪の中を走る列車」が再現出来て大変楽しかったです。模型友人の中には「このままで冬景色の線区にすれば」と言う方もいました。

2023.2.12

上の画像は河川周辺にプラスターを塗って、川底にも色を塗るためにプラスターを塗ったところになります。河川の岸には自宅で拾った小石をそれらしくに置いています。

2023.2.12

上の画像は、ロックシェード周りの状態です。ロックシェードの上には山肌が迫っている感じを表現してみました。擁壁とのバランスもまずまずのようで、この線区の1つの見せ場になっています。

2023.2.12

ここまで下地作りの作業が進んでくると、この線区のイメージがはっきりとしてきました。後の作業は線路にバラストを敷いていく作業に、地面づくり、裾野部分の表現と山肌の表現という流れになってきます。まずは白一色の「冬景色」の線区で、好きな北陸線本線を走っていた列車を走らせては楽しんでいました。

2023.2.12

新しい線区をレイアウトの南側から全体を撮影しました。手前には持っていた踏み切りのストラクチャーを置いてみました。踏切板は1mmの木材から自作して、レッドブラウンで塗装しています。ここの踏み切りの奥には、後に素晴らしい神社が建立することになります。ひとつの「物語」が生まれようとしています。今回、自宅レイアウトの東側の線区を思い切って作り直し、シーナリィ付きの線区にしようと製作を開始しました。このことを自分の鉄道模型友人たちに発信していくことで、友人たちからストラクチャーを提供してくれたりして線区をもっともっとリアルなものにしていくという大きな励みを頂くことができました。また後にこの線区がある程度完成する頃になってくると、昔からの鉄道模型友人たちが次々と模型を持ってあそびに来てくれるようになりました。この現象は当初予想していなかったことで、鉄道模型趣味の冥利に尽きると思います。自分は自宅に居ながら、いろいろな鉄道模型を見ることができ、また鉄道談義に花を咲かせることができるようになりました。本当に有難いことだと思っています。今回からの製作の続編は、すでに当ブログの「自宅レイアウトの紹介」で詳しく紹介していますので、また併せてご覧いただければと思います。今年製作したこの新しいシーナリィ付きの線区は正に鉄道模型車両の「舞台」だと痛感します。これまで所有していた模型も、この線区を走るとすごくカッコ良く見えてきます。「鉄道模型=役者」の見え方が変わり、少しウェザリンクを施したり、車内には室内灯に加えて乗客人形を乗せたくなってきます。舞台と役者の相乗効果ともいえるでしょうか。今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

2023.11.18現在
2023.11.18現在

自宅レイアウト新線の製作記③シーナリィの製作~自宅レイアウト①までの製作記

今回は当ブログの「シーナリィの製作~自宅レイアウト①」までの製作記となります。これから固定式レイアウトの製作をされようとしておられる方に少しでも参考になれば嬉しく思います。川の深さを確保すべく下に掘り下げた工作もなんとか終わりました。内側線と外側線にできた10mmの高低差は後々その効果を発揮してくれることになります。また連日のように試運転を繰り返して楽しみました。

2023.1.12

内側線の緩い勾配部分には紙粘土を付けて盛り土風にしました。そして、この程内側線に設置を考えていた落石覆い「ロックシェード」を製作しました。北陸本線の山線によく見らせれるスノーシェードでも良かったのですが、屋根上に緑を表現したかったので屋根部分がフラットな落石覆いにしました。実際にも北陸線の南条〜王子保に同じようなものがあり、これをもモチーフとしています。実は今回の線区を製作するにあたり、北陸線の運転席展望ビデオをよく観ていてレイアウトにマッチしたこのロックシェードを製作しようと思ったわけです。

2023.1.25

大まかな形はNゲージの鉄道模型カタログのロックシェードを参考にして、スケールを1/80にして設計しました。現物合わせで大きさを決めて、実際に線路に車両を置いて高さを決めています。バルサ板と木工用角材を使って木工用ボンドでサクサクと作りました。まあまあ雰囲気が出せたと思っています。Nゲージでは大変豊富なストラクチャーが発売されており便利に使えて良いのですが、16番ゲージでのストラクチャーはホームや駅舎、機関区建物等が出ているだけで、ほとんどのストラクチャーは自作するしかありません。実際の写真を見ながら木材や紙で製作するしかないと思います。まあ無いものを作る楽しさは味わえるといえるかもしれないです。

2023.1.25

上の画像は、自作したロックシェードを「ニュートラルグレー」のタミヤ缶スプレーで塗装したものになります。実際には黒っぽい色だと思いますが、あえてグレーにしてみました。新線に新たなストラクチャーが出来たことで、また製作のモチベーションが上がりました。

2023.1.25

上の画像は内側線の勾配部分の線路に紙粘土を使って盛り土を表現したものになります。紙粘土はシーナリィ製作に大変有効に素材で、大変重宝しました。乾いたらアクリル絵の具で色が付けられるというのもメリットです。

2023.2.3

次に手掛けたのが、背景になる山肌部分の製作でした。山のスペースが僅かしかないので、かなり傾斜の強い山肌を作ることになりました。古典的なやり方になりますが、まず厚紙(工作用紙)を細く切ったものをたくさん用意して山肌部分にするところに付けていきました。厚紙は押しピン、画鋲で留めていきました。そして線区の下の部分、裾野にも細く切った厚紙を山肌と同じように上下に付けて。そのうえからボンド液(木工用ボンドを約3-5倍に溶いたもの)をたっぷり付けた新聞紙を貼っていきました。

2023.2.3

新聞紙は約20㎝四方に切ったものを重ねて張り付けていくことになります。満遍なく張り付けていきました。あとはしっかりと乾くのを待ちます。

そしてもう一つ作りたいものがありました。これは山の斜面にある山崩れを防ぐ擁壁です。自分がよく鉄道写真の撮影に行く、米原~彦根にあるものを参考にしてそれらしく木材で製作しました。ベニヤ板に5mmの角材を適当に付けた物になりますが、1つの四角の大きさを決める時には写真を見ながら大きさを決めていきました。どうやら一辺が車両ボディの半分くらいと判明して、その大きさにしています。上の画像は試作で四角の大きさが大き過ぎました。後からこの四角に木材を足して、この四角の半分の大きさに修正しました。

上の画像は川の奥に設置するために石膏で製作した「岩」になります。これを作るためのキットが発売されており、石膏を流し込む型も入っているので簡単に作ることができました。石膏(プラスター)を買い足して、2~3個同じような岩を作りました。プラスターは粉に対して半分くらいの水を入れながらつくります。必ず水を先に入れてから粉を少しずつ入れていくようにします。小麦粉を練ってお好み焼きを作っていくような感じになれば大丈夫です。それを型に入れて一晩経てば固まっています。

2023.2.7

上の画像は山肌のベースを作っている様子になります。ボール紙を切ったものは縦横に貼っていくと強度が出て良いです。今回、鉄橋の脚にも使用したスタイロフォームも適当な大きさに切って入れました。ボンドは発泡スチロール用を使用して張り付けました。また同時に新聞紙を張り付けた裾部分には今度はプラスターをたっぷりと付けた20㎝四方のキッチンペーパーを貼っていきました。外側線の架線柱の位置を変更しているのがお判りになられると思います。これは鉄道模型友人から「撮影するのに外側の架線柱が邪魔をするので、線路の内側に設置してみれば」というアドバイスを受けて変えています。内側にしても不自然ではないと思い変更しました。

2023.2.7

上の画像は製作した擁壁部分とロックシェード、そしてもう一つベニヤ板で作った擁壁を山肌部分に付けた様子になります。この3つが今回自分で作ってみたかった新線のストラクチャーになります。いずれもグレーで塗装しています。だんだんと形になってきた新線区間の製作です。今回は以上になります。あと1回だけ続けて紹介していこうと思っています。今回も最後までお読み頂きましてありがとうございました。