前回紹介させて頂いたように、この夏は2024年8月14日(水)から17日(土)まで、家内と家内の親しい友人との3人で「青春18切符」を使った旅行に出掛けてきました。今回は秋田県と青森県を走る「五能線」の乗り鉄をしました。この線区を走る「リゾートしらかみ」という観光列車に乗ることが大きな目的になりました。車で村上まで行き、宿をとって翌日から青春18の旅をスタートさせました。初めて乗る線区は車両や風景も新鮮で、ワクワクしながら秋田まで最新型気動車と交流電車の旅を楽しみました。そして秋田からは五能線の快速列車「リゾートしらかみ」に乗車。素晴らしいロケーションを楽しみながら五所川原までの旅を楽しむことができました。五所川原には18時14分に到着しました。
日没までに時間があったので、五所川原から津軽中里までを結んでいる「津軽鉄道」に少しだけ乗ることにしました。津軽鉄道といえば冬場の「ストーブ列車」が有名です。何回か旅番組で見たことがありますが、旧型客車の中に石炭を焚くダルマストーブがあって、その上でスルメを焼いておられるシーンが印象に残っています。ストーブ列車を牽引している茶色のディーゼル機関車は動輪にロッド(前後の動輪を繋ぐ鉄製の棒のような物)がついてあって大変趣のある機関車といえます。列車の反対側には気動車が1両連結されて、プッシュプルで運転されています。いつか機会があったら冬に訪れてゆっくり乗ってみたいものです。
駅ホームの外れには国鉄のキハ22形気動車がありました。かなり傷んだ状態の車両でした。
ストーブ列車に使われている客車。元国鉄オハ35系旧型客車のオハフ33になります。
津軽鉄道の旧型客車が駅構内に何両か留置してありました。冬にはストーブ列車として活躍するのだと思います。
隣にはかなり傷んだ客車も留置してありました。
そしてこれも冬の立役者。単線用のラッセル車のキ100形。活躍している姿は国鉄時代の記録映画で見たことがあります。「雪と闘う機関車」という昭和32年に製作された北海道、音威子府機関区のドキュメンタリーで見かけました。
こちらは除雪用に使われるのでしょうか?無蓋車が3両とタンク車1両が留置してありました。五所川原駅ではなかなか興味ある車両を間近に見ることが出来て良かったです。国鉄時代の懐かしい客車等を見ているだけで良い時間を過ごすことができたように思います。
そして18時30分発の津軽中里行きの普通列車に乗り込みました。「走れメロス」というトレインマークを付けたオレンジ色の津軽21形気動車で、途中駅の「津軽飯詰」まで往復することにしました。
気動車の車内には、天井から沢山の風鈴が吊られていて、可愛らしい音色を奏でていました。窓の外はだんだんと薄暗くなっていき、のんびりと気動車に揺られているうちに津軽飯詰に着いてしまいました。
ポツンとあったローカル駅で左側の線路が本線になり、右側に2線のレールと駅舎がありました。
懐かしさを感じる駅名票。このタイプの駅票も現在では見かけなくなってしまいました。
津軽飯詰駅の中にある券売窓口。ピンクの公衆電話も懐かしいです。中には駅員さんの人形が置いてありました。
五所川原の街には「立ちねぷた」のお祭りがあり8月に開催されるようです。「立ちねぷた」の顔のミニチュアが待合室に飾ってありました。五所川原にある「立ちねぷた」を展示してある展示館には残念ながら今回の旅では立ち寄ることはできませんでした。たいへん背の高い立派な「立ちねぷた」が展示されているようです。
駅の中に、津軽飯詰駅の沿線グルメ情報等いろいろと紹介してあるパネルが展示されていました。
ホームは屋根が無く駅票が良い感じを醸し出していました。本線のホームの反対側には使われなくなった線路があり、これも良い感じでした。駅は無人駅で、私は高倉健さん主演の「駅-STATION」という映画に出てくる駅の雰囲気に似ているなと感じました。帰りの列車までの約30分間で駅周辺を見たり、家内たちは村上の駅で入手した駅スタンプアプリ「エキタグ」でこの駅のデジタルスタンプを取ったりして過ごしました。その頃になると外は夜のとばりか降りてすっかり暗くなっていました。周囲の灯りはほとんど無く遠くに電柱の灯りが見えているくらいでした。
そしてすっかり夜になった津軽飯詰の駅から、五所川原行きの気動車に乗って戻りました。遠くから気動車のヘッドライトの灯りがだんだんと近づいてくる様は、本州の最果てをはしる線の趣を感じ取ることができ大変素敵な時間でした。帰りの気動車は2両編成で車内には割と多くの乗客がおられ、「津軽弁」も少しだけ聞くことができました。五所川原では駅近くのホテルに泊まり、次の日の五能線復路の旅に備えました。以上、津軽鉄道のプチ紹介をさせて頂きました。今回の記事は以上になります。今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。