良き国鉄時代㉞~私が撮ったEF66 0番台~

これまでに自分が撮影してきた電気機関車は、地元が長浜なので交流電気機関車か交直両用の電気機関車が多くなります。自宅近くの踏切付近に行くと、いつでもこれらの電気機関車を手軽に撮影することができました。そんな中、米原方面に撮影に行った時にはまだブルートレイン牽引機になる前で、貨物列車やフレートライナーを牽引していたEF66形0番台の直流電気機関車をたまに撮影していたものでした。独特のデザインでまるでヨーロッパの機関車の様な前面形状で大変魅力的でした。今回は私が撮ったEF66の写真をスキャンしてお届けしたいと思います。鉄道模型でも天賞堂製とトミックス製で何両か所有しています。

上の画像は1975年に米原駅で撮影した貨物列車を牽くEF66形直流電気機関車になります。10号機のようで広島鉄道管理局、下関運転区所属の機関車になります。冬場、雪の降る中に米原駅に出掛けて撮影していた時の写真です。東海道本線を下って米原は通過していました。どうやら無蓋車トラかトキの回送のようです。前面窓の上にはまだ庇が付いていない頃になります。

上の画像は1977年に米原~醒ヶ井間で撮影した東海道本瀬を上るコンテナ貨物列車、フレートライナーになります。この頃は「流し撮り」に挑戦していた頃で、少しだけ背景が流れて撮れているように思います。54号機で下関運転区の機関車です。1両目には高速ボギー貨車のワキ10000が繋がれていました。あとの車両はブルーに塗られていたコキ10000系だと思われます。この貨車の台車(TR203)は空気バネを使用した独特の形状をしていて高速貨物列車の足まわりの特徴のようなものでした。鉄道模型ではワキ10000は天賞堂製のプラスティック製を、コキ10000はカトー製品を持っています。

上の画像は1977年に米原~醒ヶ井間で撮影したEF66 13号機牽引の東海道本線上りのフレートライナーになります。この撮影ポイントは早朝に東京へ向かうブルートレインを撮影した場所で、ブルートレインの撮影の合間に撮ったものです。13号機で下関運転区の機関車でした。なお当時、EF66は1号機から55号機までと901号機の全機が広島鉄道管理局、下関運転区に所属していました。

上の画像は1977年に米原~醒ヶ井間の醒ヶ井寄りで撮影した上りのフレートライナーになります。ワキ10000を2両先頭に繋いでのコンテナ列車、フレートライナーでした。牽引機は53号機(関)でした。この頃は機関士と機関助士が2名で乗務されていました。良き国鉄時代の電気機関車乗務スタイルでした。

上の画像は1975年に米原駅に停車中のコキ50000系フレートライナーを撮影したものになります。冬の日の撮影のようで、ホームにはうっすらと雪が積もっています。コンテナも国鉄時代のC-20形のようで「国鉄」の文字が映っています。また白線の上には「JNR」の赤いシンボルマークが少しだけ映っているのがお判りかと思います。まさかこの10年後の1985年3月14日からは、東京から下関までのブルートレインの先頭に立って、しかもEF65より長い期間にわたって活躍することになろうとは思いもよりませんでした。当時の鉄道模型製作会社の「カツミ模型店」のカタログにもEF66の説明の中で、「貨物用機にはもったいない」という表現がされていました。車体の側面に描かれた白線がブルートレインの客車の帯と同じ高さで施されていることは、後のブルートレイン牽引の運命を暗示していたのかもしれません。

上の画像は1985年頃に大阪の吹田機関区で開催された電気機関車展示イベントで撮られたものだと思います。EF66の試作機であるEF66901の写真になります。この1枚は高校時代の鉄道趣味友人のYさんから以前に頂いた写真になります。東京から伊豆急下田を結んでいた14系客車特急「踊り子」号のヘッドマークが掲げられています。このヘッドマークはEF5861が掲げて同列車を牽引していた写真を何回か見たことがあります。こんなに近くで電気機関車か撮影できるイベントがあったようです。その頃の自分は鉄道趣味から離れていた頃でした。このイベントではEF66901以外にはEF6314やED601、EF58165、EF15168、EF591、EF606、そしてDD161等のそうそうたる機関車たちが一同に集められていたようです。余談になりますが、このEF66901はEF90形の1号機として1968年に川崎重工兵庫工場で当時最強の牽引力を持った電気機関車として落成しました。当時の写真には現役の蒸気機関車と一緒に映っている写真があり印象的でした。今回の私の撮影したEF66(0番台)の記事は以上になります。最後にテーマの国鉄時代とは離れてしまいますが、このEF66がブルートレインを牽引していた時の画像を紹介させていただきます。どれもブルートレインの消滅が話題に上がっていた2001年頃に夜の米原駅でバルブ撮影をした写真になります。運転停車で機関士さんの交代がなされていました。吹田機関区の27号機も定期運用離脱後は本線を走る姿は見られなくなってしまいましたが、現在も京都鉄道博物館には35号機が保存展示されています。今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

1977年頃のEF66が牽くフレートライナーを再現してみました。5両目以降は現在のコキ104を連ねています。当時の雰囲気をお楽しみ頂けたら幸いです。