長浜慶雲館運転会にむけてのレイアウト作り

2023年7月15日(土)から8月27日(日)まで、長浜市の慶雲館で私の所属するSTMC滋賀鉄道模型愛好会の公開運転会がスタートしました。同じ期間で長浜鉄道スクエアでは「鉄道模型展」がスタートです。長浜観光協会から会の主宰にオファーがあり、今年の春くらいからイベントの企画をされて何回か打ち合わせを経ての開催となりました。イベントの期間が夏休みの前からほぼ夏休み中と大変長いので、その間のスタッフの確保や運転会のスタイルを検討していった結果、鉄道模型の運転と体験運転会は期間中の土日、祝日のみとして、あとの期間は一部の模型とトイレールのみを見て頂いたり、運転していただく形をとることになりました。イベントの開催前の週は、週初めから会場作りの準備を始めました。自分も無職になり、平日も終日準備にあたることができました。まず、会場に長い机をレイアウトが載せられるように並べていきます。盆梅展示用に慶運館にあったものを使わせていただきました。そして机の上には厚さ10ミリ以上のコンパネを載せていき、線路を置くベースを作っていきました。そして主宰が持っている舞台用の長い布を敷いて体裁を整え、机の前にはクリーム色の長い布をかけて下を隠すようにセットしていきました。そしてその上に主宰と私の組み立て式線路を置いていくことになります。3日かけてようやく下の画像のように運転会用のレイアウトが完成しました。

今回は自分も大変久しぶりに大きな組み立て式線路を持ち込むことになり、その準備に6月くらいから当たりました。というのも、組みたて式線路を現在の自宅レイアウトのホーム部分や周回部分に使っており、取り外すことができないので製作必要があったからです。ホームセンターでレイアウトのベースにも使っているOSB材を幅110mmでカットしてもらい、高さを揃えるための24mmの木材を両側に取り付けていきます。そして水性ペイントのライトグレーで塗装して完成となります。大変暑い中、2mの物を2つ製作しました。そしてフレキシブルレールを真っすぐに取り付けていきました。実際の線路と同様にレールを犬釘でスパイクして留めていきます。今回使用したレールはボンドも併用して取り付けていきました。ここで問題が発生しました。線路を繋ぐ「ジョイナー」がほとんど無かったことです。仕方ないので使わなくなった線路から外したり、鉄道模型友人から譲っていた頂いて調達しました。フレキシブルレールは現在でも入手できるのですが、篠原模型(現在は無く、イモンさんが引き継いでいます。)を繋ぐ篠原製のジョイナーがもう入手できない状況になっています。そして渡り線の6番ポイントも新しく入手して交換し、内側線に留置線を作りたかったので、新たにカトー製の6番ポイントを組み込んで分岐モジュールも新製することにしました。なんとか余りものの線路を繋いで運転会で使用できる組み立て式線路を製作することができたわけです。曲線部分はエンドウ製の道床付き線路を嵩上げして使っています。内側がR750で外側がR805になります。この嵩上げパーツは30mmの角材を110mmにカットして、中央部分に線路の間を保つための木材をつけています。このパーツもすべて自宅レイアウトで使用しているので、今回新たに25個ほど製作しました。色はライトグレーにしています平成12年、自分がSTMC滋賀鉄道模型愛好会に入れて頂いた時に製作した工程をなぞるような工作をしました。たいへん懐かしい思いで製作しました。

新たに製作した自分の組み立て式線路を持ちこんで、3日がかりでセッティングをしました。現物合わせの作業なので主宰の線路との調整をしながらになります。結局新たに2本製作した組み立て式線路は使わないことになってしまいました。そのかわりに長さ1mの組み立て式線路と長さ35㎝の組み立て式線路が2つと長さ40㎝の組み立て式線路が必要になり、家に持ち帰って製作しました。

線路の両端が歪んでいたり、一部分外れていたりしたのも修正をして、ようやく開催日前日に開通させることができました。会場の大きさに合わせてレイアウトを作り上げていく作業は大変ですが面白い工程といえます。開通してから、内側線にカトー線路で作ったヤードが大変長くなったので、中間地点のレールジョイナーの一方を絶縁ジョイナーに替えて、配線しスイッチをつけて通電オンオフのスイッチも作りました。

最終点検として、内側線と外側線にそれぞれ電気機関車を走らせて試運転をしました。脱線することもなく大変スムーズにレイアウトを周回してくれてほっとしました。あとは運転会を経て不具合が発生したらその都度修正してきます。よく起こるのがのがレールとレールを繋ぐジョイント部分の通電不良があげられます。この手作りレイアウトを走る鉄道模型を、子どもたちをはじめ多くの人に見てもらいたいものです。

☆イベント情報はこちらから→鉄道模型で遊ぼう夏休み!・鉄道模型展示~北陸本線の車両を集めて~

今回の運転会のレイアウト。全部で5線あり、外側から2つ目の線路は子ども用の体験運転線になります。

新しいレンタルレイアウト「なごみ」さん訪問記

2022年5月いっぱいで彦根アルプラザ6階でのお店を閉じられた「ライブリースペース和(なごみ)」さん。これまで自分も県内の鉄道模型友人たちと年に1~2回、お盆と正月に運転会をさせていただいていました。その頃私はまだ特別支援学校の教員をしており、年に数回あるかないかの彦根での終日運転会を大変楽しみにして、持ち込む車両のメンテナンスをしていたものです。だいたい店舗の開店時間と同時に運転会をスタートして、お昼は同じ階にある食堂で友人と模型談義をしながら食事をとったものでした。なごみさんでは、館内食事の割引券をいただいていたので大変助かりました。レンタルレイアウトは大変大きなレイアウトで、当時国内最大級の規模でした。車両が見えにくいところにはモニターカメラがあり、映像で模型の走行状態を確認することができました。カーブ部分もたいへん緩やかで、半径が2メーター近くあり大変実感的な走行シーンを心行くまで楽しむ事ができました。持って行った車両を変えながら、全ての車両を走行させた頃にはもう夕刻になっていて、車両を撤収しなければならない時刻になってしまっていたことを覚えています。毎回ながら、楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいました。

2022年の5月で店を閉じられて、機材等全て撤収された後に店主さんから「自宅で新しいレンタルレイアウトを製作しています」との嬉しいお知らせをいただきました。一度、製作途中のレイアウトを見せて頂きにご自宅に行ったことがありました。離れを外壁から塗装をやり直されて信州のペンションのような爽やかなライトブルーにされ、2階に16番ゲージ専用の素晴らしいレイアウトを製作されていました。その大きさに圧倒されてしまいました。

2023年の4月になって店長さんからレンタルレイアウトのプレオープン企画のお誘いを受けました。さっそく4月19日の終日の運転を予約させて頂きました。当日はSL北びわこ号、サロンカーなにわ、特急つばめ、急行きたぐに等、機関車を変えながら運転が楽しめる客車の長編成を持ち込ませていただきました。大変緩やかなカーブをはじめ、よく考えられて敷設された線路を走る車両を、また新たな視点から見させてもらうことができて大変楽しかったです。

昨年の秋頃より、店主がほぼお1人でご自宅離れの改装作業をされて、2階に約20畳の素晴らしい16番ゲージのレイアウトを製作してこられました。正にレンタルレイアウト和さんの復活です。今回はプレオープン企画ということで、無料で約半日の運転を堪能させていただくことができました。全部で5線の線区が設定されており、機関区とヤードを使った複雑な運転から短編成の編成をのんびり運転できるローカル線まで、大変扱いやすいコントロールパネルで楽しむ事ができました。正式にオープンされたらきっと人気のレンタルレイアウトになることは間違いなさそうです。自分もまた県内に住む鉄道模型友人を誘って、以前のように運転会をやってみたいと思いました。今回プレオープン企画に招待して下さった店主様に、この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。

13ミリゲージ同好会(十三クラブ)の運転会レポート

2023年4月9日(日)に13ミリゲージ同好会(十三クラブ)の運転会に行ってきました。以前にも行ったことがありましたが、5年振りの参加となりました。今回は前回に御一緒した広島にお住いの鉄道模型友人が誘ってくださったので行くことにしました。場所は大阪市中央区あるJ:COM中央区民センターでした。運転会は4月8日(土)から開催されていましたが、私は2日目だけ参加することにしました。朝から久しぶりの新快速で新大阪に向かい、地下鉄を乗り継いで堺筋本町まで行きました。駅から歩いて直ぐのところに会場がありました。開場時間の9時30分には到着でき、主催者の方々に挨拶できて良かったです。そして今回の運転会に誘っていただいた広島の鉄道模型友人にも再会することができました。暫し近況報告と模型談義に花が咲きました。お互いの模型ライフの様子をラインでやり取りしているので、久しぶりに会ってもすぐに話が弾んでいきました。

今回自分が持参した13ミリゲージの車両は、やっぱり大好きな北陸線の車両でした。トミックス製品を13ミリゲージに改軌した485系特急「加越」7連とカツミ製のキットを組み立てて、同じく13ミリゲージにした交流電気機関車ED70とEF70に旧型客車編成を持っていき、大きなレイアウトで走らせていただきました。自宅にも13ミリゲージの線路をオーバルで敷いていますが、たたみ2畳ほどの大きさしかなく、やはり大きなカーブで長い直線を走らせることができる運転会は大変魅力的です。レイアウトには列車を何本も留置することができるヤードもあり、次から次へと列車を本線に出して走行させることができました。また線路の幅が13ミリで狭軌感が満載なので、見飽きることなく走行する車両を眺めることができました。友人や運転会で初めてお会いする方ともいろいろ談笑しつつ、走行する模型を眺められる時間は、正に至福の時間となりました。

自分の持ち込んだ特急「加越」は1975年、関西からの特急が原則湖西線経由となったため新幹線接続駅の米原から北陸の金沢、富山を結んだ特急として生まれました。名称の由来は加賀の加と越前の越を組み合わせて名づけられました。登場時は字だけのヘッドマークで、後の1978年からは夕焼けの東尋坊をデザインしたヘッドマークになりました。7連でグリーン車が1両、軽快な編成でした。2003年683系に置き換えられたのもつかの間、2003年10月に廃止されてしまいました。自分はこの特急「加越」の登場時の姿を模型で再現してみました。

そしてもうひとつ持ち込ませて頂いたのが大好きな交流電気機関車ED70とEF70の牽引する北陸線の普通列車になります。自分にとっては鉄道趣味の原点とも言うべき「赤い電機」の重連が牽く旧形客車列車はいつまでも眺めていられました。ED70は現在長浜鉄道スクエアで1号機が静態保存されています。またEF70は碓井鉄道文化村で1001号機が静態保存されています。

運転会にお招き頂いた13ミリゲージ同好会(十三クラブ)の方々、そして会場でお会いした皆様、お世話になりましてありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。(2023.6.11)

フルナイン運転会レポート

2023年3月5日(日)に愛知県尾張旭市の「スカイワードあさひ」、5階くすのきホールで開催された「フルナイン運転会」に行ってきました。私の鉄道模型友人も主催されており、組み立て式線路を搬入しておられました。これまでに何回かお邪魔させていただいていました。この方のお誘いを受けたので、車両をもって出かけてきました。何と3年ぶりの名古屋方面へのお出かけとなりました。

行きは米原から引退が近かったキハ85系の特急「ひだ」に初乗車しました。この車両の引退が近かったので、満員の乗車率です。事前に指定席を取っていたのでなんとか座れました。発車したら直ぐ、電車並みの加速にまず驚きました。また窓が大変広いので正にワイドビューの名前の如く、車窓の景色を楽しむ事ができました。岐阜では名古屋からの「ひだ」との増結作業があり、その始終をビデオ撮影することができました。またキハ85系の後継車両となるHC85系の「ひだ」も見ることができました。ホームには沢山の撮り鉄がおられて賑わっていました。

岐阜では名古屋からの編成が増結されます。

そのあとは313系の快速電車で名古屋まで行き、乗り換えて中央線の大曾根に行きました。駅前で軽く食事をとってから久しぶりに名鉄瀬戸線に尾張旭まで乗車しました。以前に6750系や6600系電車を撮影に来たことがありました。今では4000系が活躍しています。

尾張旭駅からは徒歩で会場の「スカイワードあさひ」に。20名以上の方がおられて、久しぶりにお会いできた方とも懐かしいお話をさせて頂くことができました。今回、私は運転会の場所が愛知県なので、場所にちなんだ車両を持ち込みました、489系「しらさぎ」の更新色と名鉄7000系パノラマカーとセミパノラマカー5300系です。名鉄7000系の台車の動きが悪く、ポイントでの脱線を繰り返したので、要調整となってしまいました。やはり運転会に持っていく車両は自宅で十分試験走行しておく必要を強く感じました。試験走行しておいても、運転会で不調になってしまう事も多々あるのですから。489系「しらさぎ」の方は大変スムーズに走行することができて良かったと思います。これはトミックス製の車両を更新色に塗り直した車両になり、オークションで購入しました。「しらさぎ」が683系2000番台に替わる直前に短期間見ることのできた珍しい塗装になります。

久しぶりに参加した「フルナイン運転会」でしたが、素晴らしい自作車両もたくさん見させて頂くことができ、大変良い刺激を受けました。あっという間の楽しい運転会でした。当日運転会に参加された皆さん、そして主催された方々にこの場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。

GMRC岐阜鉄道模型クラブの運転会

2023年5月3日(水)にGMRC岐阜鉄道模型クラブの運転会に行ってきました。自分のフェイスブックで繋がっている同クラブの会員の方のお誘いを受けて、今回初めてお邪魔することができました。場所は岐阜市東部コミュニティーセンターの大集会室でした。学校の体育館くらいの広い場所に大変大規模なレイアウトが組まれていて、まずはその大きさに驚きました。尾張旭で自身のクラブの運転会をされている鉄道模型友人も来られていて、会の方から譲り受けられたカツミ製品の名鉄8800系を、なんと中間車までペーパーで新たに作られていて、今回に合わせて見事に完成されていました。大きなレイアウトにはところどころにシーナリィも作られていて、今自分がやっているシーナリィ製作の参考になりました。素晴らしい模型を見せて頂いたり、鉄道談義もさせていただいたことで大いに良い刺激をうけた運転会でした。

名古屋に住む鉄道模型友人は地元の名古屋鉄道の模型をペーパーで製作されています。この8800系はカツミ製品で、岐阜鉄道模型クラブの会長さんから譲り受けられました。先頭車2両でしたが、何と中間車をペーパーで製作されたのです。この日の朝3時までかかって製作されていたようで、その熱意に感動しました。そして先頭車の座席も新たに作られていてまたまた驚きでした。模型を譲られた会長さんも関心しておられました。モデラーの心意気みたいなものを感じました。本当に素晴らしい模型でした。

この車両は私を運転会に招待して下さった方の名鉄モ512になります。線路を見比べて頂くとよく解りますが、右の線路が16.5ミリそして左の線路は13ミリになります。トミックス製品を13ミリゲージに改軌されていました。やはり日本の鉄道の多くは狭軌であり、80分の1の鉄道模型には13ミリゲージがしっくりきます。改造の仕方も教えていただきました。

レイアウトの中に組み込まれていたロックシェードのストラクチャー。自分のレイアウトにも同じようなロックシェードを製作していて、汚し方の参考になりました。屋根の上の草むらの表現や柱の下の草むらの表現も大変参考になりました。

運転会の中で気になったのが、この特急「燕」でした。牽引機はC53形蒸気機関車で客車はダブルルーフ(屋根の形状が2段になっている戦前のスタイルです)の車両でした。自分は所有していませんが、憧れの模型となっています。たいへんスムーズに走行していました。

最後は自分もキットを組んだことのあるホビーモデル製品のED30です。このクラブのメンバーも組まれていました。大変綺麗な塗装と屋根上機器の丁寧な作り込みに関心しました。動力は少し音が大きなトラクションモーターだったので、いつかはスムーズなMPギアを組み込みたいと思っています。モーターを入れるスペースが大変狭いので工夫が要りそうです。この機関車は交直両用の電気機関車で米原~田村で試験的に使用された試作機になります。1両しかなくて私の好きな凸型スタイルの機関車です。

運転会でお会いした皆様、素晴らしい鉄道模型を見せて頂きましてありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。