滋賀鉄道模型愛好会(STMC)の活動経過と今後の予定

☆滋賀県内に在住する会社員や教師などの鉄道模型愛好家らが集まり、長浜や彦根、甲西などで開かれる鉄道模型の走行会に参加している。会員は現在5名で、鉄道模型の中でもHOゲージ(レール幅 16.5ミリゲージ)を中心に楽しんでいる。

■平成7年7月 彦根市立こどもセンター

        「おもちゃ展」にて鉄道模型展示と走行会

■平成7年10月 近江鉄道 彦根高宮駅構内

         「ガチャコンまつり」にて電車内で走行会

■平成10年8月 大津市歴史博物館 講堂にて走行会

         「大津市制100周年記念企画展~大津の鉄道百科展」に参加

☆STMC 滋賀鉄道模型愛好会 正式に発足

■平成10年   近江鉄道 八日市駅にて

          新駅舎完成記念に鉄道模型走行会で参加

■平成10年10月 「第1回米原鉄道フェスティバル」
          鉄道模型の走行会に参加

■平成10年11月 甲西町立図書館にて「鉄道模型運転会」参加


■平成11年10月 「第2回米原鉄道フェスティバル」に参加
          米原町立公民館会議室にて走行会

■平成11年11月 甲西町立図書館にて「鉄道模型運転会」参加


■平成12年2月 近江鉄道 愛知川駅にて
         新駅舎完成イベントに参加

■平成12年10月 「第3回米原鉄道フェスティバル」に参加
          米原町 青岸寺の保育園にて走行会 

☆この回より私も参加させてもらいました。

■平成12年10月 長浜旧駅舎 2階展示室にて
          長浜鉄道文化館完成に合わせ記念走行会開催

■平成12年11月 甲西町立図書館にて「鉄道模型運転会」参加


■平成13年10月 「第4回米原鉄道フェスティバル」(最終回)に参加
          米原町立公民館会議室にて走行会


■平成13年11月 甲西町立図書館にて「鉄道模型運転会」参加


■平成15年10月 草津宿街道交流館にて鉄道模型走行会
          企画展「鉄道たび物語」に参加

■平成15年11月 甲西町立図書館にて「鉄道模型運転会」参加


■平成16年11月 甲西町立図書館にて「鉄道模型運転会」参加


■平成17年11月 甲西町立図書館にて「鉄道模型運転会」参加 ★組立式線路を製作し初設営


■平成18年4月29日~5月7日 大津市国際親善交流センターにて
                 「世界の鉄道模型運転会」に参加

■平成18年8月26日~27日  大津市歴史博物館 講堂にて鉄道模型走行会
                 「ありし日の江若鉄道展」に参加 ★組立式4線ヤード初設営

■平成18年11月4日~5日  滋賀県立こどもの国 にて鉄道模型走行会


■平成20年9月28日(日) 明日都浜大津2階 大津市国際親善協会 研修室
               10:00~15:30
               「世界の鉄道模型展」

■平成20年11月1日(土) スカイプラザ浜大津 6階 メディア室
               10:00~19:00
               「鉄道模型走行会と写真展示」
               協力 京阪電鉄大津鉄道事業部・大津市歴史博物館              
■平成21年10月31日(土)
~11月3日(祝・火)
※11月2(月)は運転休止  スカイプラザ浜大津 「懐かしの写真展&鉄道模型走行会」


■平成21年11月21日(土) 草津宿街道交流館主催 鉄道模型走行会 ★待避線モジュール初設営
~11月22日(日)
                草津市観光物産館2階にて
                21日 13:00~16:30
                22日 10:00~16:00

■平成22年2月18日(木)~23日(火) 場所:草津近鉄百貨店 5階特設会場
                      主催:草津宿街道交流館

                「草津の鉄道120年~東海道線・草津線と草津駅」展に参加

                期間中  10:00~19:00
                23日  10:00~17:00

■平成22年3月21日(日)、22日(祝・月)「第4回親子で遊ぼう鉄道模型IN彦根」
                       場所:彦根アルプラザ平和堂6階
                       主催:ライブリースペース「和」様
                21日 9:00~20:00
                22日 9:00~17:00

■平成22年10月29日(金)~11月3日(水) 期間中メンテナンス日あり

               スカイプラザ浜大津 6階 リスニングルーム「響」

               『懐かしの鉄道写真展&鉄道模型走行会』


■平成23年6月18日(土) 「ファミリープレゼンツ!! ジオラマワールド」
                    ~じゃりちゃん鉄道スペシャルプレゼンツ~

 大津市立田上児童館にて鉄道模型運転会と三陸鉄道パネル展
               
               13:15~16:00
               
               ★STMC協力イベント

■平成23年10月29日(土)~11月6日(日) 「浜大津懐かしの写真展&鉄道模型走行会~

回顧:江若鉄道~」

スカイプラザ浜大津 6階 リスニングルーム「響」にて開催

期間中 10:00~18:00
          
(※鉄道模型走行会開催日:10月29・30日、11月3・5・6日)


■平成24年10月27日(土)~11月4日(日) 「第5回浜大津懐かしの写真展・鉄道模型
走行会」
スカイプラザ浜大津 6階 リスニングルームにて開催。

(※鉄道模型走行会開催日:10月27日、28日、11月3日、4日)

■平成27年11月28日(土)~29日(日)   つるが「鉄道と港」フェスティバル 

じゃりちゃん鉄道出展

つるがきらめきみなと館

28日(土)10:00~17:00

29日(日)9:00~16:00

★STMC協力イベント

■平成28年3月11日(金)~14日(月)  「江若鉄道展と鉄道模型走行会」

いずれも 10時から17時まで開催。

大津市柳が崎5-35 「びわ湖大津館」


■平成28年12月10日(土)~11日(日) 「つるが鉄道フェスティバル」

10日(土)10時から18時まで
11日(日) 9時から16時まで

敦賀市桜町1-1
「敦賀きらめきみなと館」にて出展

敦賀にちなんだ北陸線の列車を走行展示

◾平成30年11月17日(土)~18日(日)「つるが鉄道フェスティバル」

17日(土)10時から18時まで
18日(日) 9時から16時まで

「敦賀きらめきみなと館」にて

入場料 500円

小学生以下無料


じゃりちゃん鉄道出展

★STMC協力イベント


◾平成31年3月21日(木)~24日(日)何も10:00-16:30 最終日は~16:00
「江若鉄道廃線50年写真展と鉄道模型走行会」

湖西線堅田駅前にあります江若交通(株)本社ビル5階にて。

湖西線、堅田駅で見かけた列車と江若鉄道車両を走行展示。


◾令和2年4月27日(土)~28日(日)「近江の春・びわ湖クラシック音楽祭2020&キッズワークショップ」でワークショップを開催。

「楽しく遊ぼう 鉄道模型&コンサート」

ピアザ淡海 3階にて開催。

※新型コロナウィルス感染拡大防止の為に中止になりました。(2020.3/26)

◾️令和2年7月11日(土)から8月30日(月)

「鉄道スクエア特別企画展」

〜故清水薫氏遺作写真展と鉄道模型運転会・展示会〜

長浜鉄道スクエアにて。

HOゲージ鉄道模型の体験運転は、7/23、24、8/9、10です。

◾️令和3年6月19日(土)

2021ガチャコンまつりin東近江市

10時〜15時

八日市街角交流館にて公開運転会。

☆近江鉄道820形鉄道模型、体験運転会。

◾️令和4年8月13日(土)

「米原駅ヨコ大冒険」イベント

11時〜15時

米原駅および米原市役所 

米原市役所3階市民交流エリアにて公開運転会。

◾️令和4年11月26日(土)

スタジオピッコロ ミニ運転会

11時〜16時

大津市坂本

音楽スタジオ ピッコロ にて公開運転会。

⭐︎体験運転と奈良にちなんだ電車を走行展示。

 江若鉄道も集合。村上氏の作品を展示。

◾️令和5年1月21日(土)〜22日(日)

「青春21文字イベント」鉄道模型運転会。

 10時〜16時(初日は17時)

大津市瀬田 県立美術館にて。

◾️令和5年7月15日(土)~8月27日(日)

鉄道模型運転会~「鉄道模型と遊ぼう夏休み!」

10時〜17時 長浜市港町 慶雲館にて。

「鉄道模型展示~北陸本線の車両を集めて~」 

長浜鉄道スクエアにて。

シーナリィの製作~自宅レイアウト②

毎日少しずつ製作を進めている自宅レイアウト。この程、線路にバラストを敷きました。バラストとは線路の下に敷いてある砂利のことです。このバラストで線路を走る列車を支え、適正な線路の状態を保つことができます。実際には線路の状態が少しでも傾いてきたりしたら、マルタイと呼ばれる特殊作業車でバラストを整える作業がなされます。この線路の不具合を発見するのが新幹線でいう「ドクターイエロー」のような試験車両になります。実は当鉄道にもマヤ34という試験車両を持っています。この車両は6軸の車両で実際当レイアウトでも線路の具合が悪いところでよく脱線してしまいます。この車両が脱線せずに走れたら線路状態は良好ということになります。今回、自宅レイアウトのバラスト敷き作業を行うにあたって、北陸本線の前面展望ビデオを繰り返して見て、線路の様子を観察してきました。バラストの色は一見どこも同じように見えますが、注意して見ていくと色に濃淡があったり、線路と線路の間は色が薄かったりしています。もともと砂利は灰色ですが列車が走っているうちに茶色になっていきます。これは列車がブレーキをかけた時に出る鉄粉が錆びてしまうことから茶色に染められていくからです。模型でもバラストの色は茶色の製品が多いですね。実際の線路の様子を参考にして、バラストの色合いも考えながら敷いていきました。線路と線路の間は薄い茶色のバラストを敷きました。また線路の外側にも薄い茶色のバラストを敷いています。バラスト敷きでのポイントは、必ず枕木を見えた状態にして敷き詰めるという点です。以前アバウトに作業してしまい、枕木の上にバラストを付けてしまい失敗したこともありました。バラストを撒き終えたら、まず界面活性剤を含んだ中性洗剤を数滴入れた水を霧吹きで吹きます。次にバラストを敷いて刷毛を使って整えていきます。この時に枕木を見える状態にしていくわけです。そして木工用ボンドを3~5倍に薄めた「ボンド水」をスポイトで垂らして固定していきます。界面活性剤の効果でボンド水はバラストの間に気持ちよく沁み込んでいきます。あとは一晩かけてしっかりと乾くのを待つことになります。乾燥するとバラストはしっかりと固着します。乾いた後は枕木の上にバラストが付いている箇所もあるので、ピンセットで丁寧にバラストを取り除いていったら完成です。実物さながらの線路ができた喜びは大変大きいものがあります。やはり時間をかけて作業して、自分が納得が行くまで作業することが大切です。「急がば回れ」のことわざがずばり鉄道模型の世界にも当てはまります。(2023.5.14)

5インチゲージの運転会に行ってきました

大型連休初日、去年お邪魔させていただいた保津川ライブスティームクラブの方の紹介でこの運転会にお邪魔させて頂くことが叶いました。場所は京都の西大路駅近くのお寺でした。主催されたオーナーさんに挨拶に行くと、今日初運転されるという大型ライブスティームの運転前の整備をされていました。 初対面なのに気さくに話して下さり、暖かなお人柄がわかりました。5インチゲージの運転場は、お寺の敷地内に作っておられ、5インチと3.5インチ併用の線路が約150メーターに渡って敷設されていました。ガレージの中を通ったり、塀の間を通ったり、また樹木の間を通ったりと変化に富んだ路線で、線区の中には立派なターンテーブルのあるピットにトレーラーの留置線、そして屋根付きの大きな駅まであり、正に素晴らしい乗用鉄道模型のワンダーランドの様相でした。オーナーさんがこの日に初めてお披露目されたアメリカ型の大型蒸気機関車(ライブスティーム)も大変素晴らしく、何とこの蒸気機関車を自分も運転させて頂くことができました。他の方の運転を見習わせていただいた後に、自分が生まれて初めてライブスティームの運転をさせていただきました。コクピットの右側にある逆転機を前進にして、中央の加減弁をゆっくり左側に回すと、「シュッ、シュッ、シュッ」と蒸気をシリンダーから出して走り始めました。ある程度加速したら加減弁を元に戻して惰性で走行します。そしてコクピットの左側下部にあるブレーキレバーを上に引いて停車させます。本物の蒸気機関車の運転ができた気分になりました。しばらくの間運転させていただき、来場者さん4人を後ろの客車の乗せて線路を周回させてもらいました。レイアウトには勾配区間があって、空転(動輪が滑ってクルクルと高速回転すること)してしまう箇所もあり、加減弁の操作に気を使いました。これも本物の蒸気機関車の運転に起こることでもあります。本当に夢のような1日となりました。運転場の駅の待避線にはオーナーさんがお孫さん用に導入されたN700系新幹線も置いてありました。また、保津川ライブスティームクラブの方は、ご自身のライブスティームを持ち込まれて運転を楽しんでおられました。5インチゲージの他にも、元保育園の建物の2階では、HOゲージ(16.5ミリゲージと13ミリゲージ)の鉄道模型を大きなレイアウトで自分の車両を持ち込まれての運転を、沢山の来場者の方々が楽しまれていました。今回の運転会を主催されたオーナー様をはじめ、来場者の皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます。本当に楽しい時間をありがとうございました。次回の運転会は11月3日とのことで、是非お伺いしたいと思っています。(2023.4.29)              

シーナリィの製作~自宅レイアウト①

昨年の12月から始めた自宅レイアウトの新線製作も少しずつ進んできました。鉄道模型友人から神社や小屋、桜の樹等のストラクチャーを寄贈頂いたことで大変良い雰囲気になってきています。私の鉄道模型友人にはストラクチャー作りの達人がおられ、大変見事な物を製作しておられます。このレイアウトを製作し始めた頃に、鉄道模型友人から「ガーダー橋を作らせて欲しい」という知らせをもらいました。製作中だった橋梁部分の寸法をお伝えしたら、本当にあっという間にペーパーで見事な鉄橋(ガーダー橋)を製作して持ってきてくれたのです。下の画像のように、レイアウトは製作途中で橋下の長さも大変短いものでした。この状態から大改造が始まっていくことになります。

まず橋下を長くするためにベースの板を下げるようにしました。線路をいったん外して、ベース板をジグソーでカットしていきました。そして下に新たな川底を作りました。なかなか大変な作業でしたが、思い切って取り組んでなんとか形になりました。やはり完成されたガーダー橋には河川の表現をしっかりしていく必要を強く感じたからです。

それからはガーダー橋を支える支柱を作り直したり、プラスターと紙粘土で川周辺の地面を作ったりしていきました。 このくらい橋下に余裕ができたので、川の表現もやり易くなりました。川底にプラスターを塗り重ねて厚みを出してから、いよいよ川の水を表現していきます。緑のアクリル絵の具を塗り重ねて行って作っていきました。川の流れの内側は濃い色にし、外側は薄い色にしていきました。白色のアクリル絵の具もところどころ使って流れ具合も表現してみました。試行錯誤の結果、素晴らしいガーダー橋も映える風景になっと自負しています。背景部の岩の表現も鉄道模型友人のアドバイスで設置しました。滝は自分でアレンジしてみました。流れ落ちる滝の表現には市販の素材を使って作りました。それらしくできたように思います。正に、友人から提供いただいた一対のガーダーから、こんな物語ができました。イメージしながらいろんな素材、絵の具を駆使して作り上げていくシーナリィ製作の魅力は大きく、集中して作業することができます。今後は、川岸の草木を表現していき、釣り人やラフティングする人も加えていったらますます楽しい物語が生まれそうです。人形のパーツを購入して、ボートくらいは自作してみたいものですね。

SL北びわこ号の思い出

1995年の夏から米原から木ノ本までの22.5kmを走り始めた「SL北びわこ号」は、2020年の運行をもって25年の運行を終えました。最後はコロナ禍による何とも寂しい幕引きでした。春夏秋冬の滋賀県湖北地方を走り抜けたSL北びわこ号の思い出は、多くの画像と共に脳裏に焼き付いています。2018年に琵琶湖環状線利用促進協議会が募集された「SL北びわこ号とわたし」というエッセイ作品に入賞したことがありますので、ここで紹介させた頂きたいと思います。

題名「夢を運んだ列車」 ~ 金澤孝明 作

「この夏休みに米原から木ノ本間にSLが復活するらしい。」そんな話題で盛り上がっていた1995年の夏。そしてついに「SL北びわこ号」の一番列車の走る日がやってきた。当時、独身を謳歌していた私は姉川の鉄橋付近で一番列車にカメラを向けていた。現役の蒸気機関車を見るのは、今は亡き父に連れて行ってもらった草津線のデゴイチが最後で、久しぶりの蒸気機関車の運転に胸が躍っていた。そして、久しぶりに緊張してシャッターを押していた・その日以降。季節ごとに地元を走り抜けるSL北びわこ号にカメラを向け続けていた自分がいた。翌年に結婚した私は、好きな鉄道趣味に没頭する時間は減ったものの、男の子が生まれてくれたことで子守がてらに、撮り鉄・乗り鉄・模型鉄が見事に復活する運びとなった。初めて乗車したのは息子が2歳の時だったと記憶している。長浜から木ノ本まで隣の息子そっちのけで楽しんでいたように思える。運転日には息子を自転車の前座席に乗せて長浜発車を見に行ったものだ。激しく揺れる自転車の振動と大きな汽笛とで大泣きさせてしまったことを思い出してしまう。その後は、町の子ども会でもSLに乗って木ノ本に行くという小旅行が企画され、小学生になった息子は喜んで参加していた。

北びわこ号が、だんだんと湖北の人たちの生活に溶け込んでいったように思える。春はゴールデンウィークの頃に鯉のぼりを見ての運行。夏は夏休みの終わりにひまわりを横目に走る。秋は稲刈りの終わった田んぼを見ながらの運行。そして冬は雪景色の中をモクモクと黒い煙を吐いて走ってくれた。なかでも冬は撮影には最高のロケーションだった。いつの季節も北びわこ号の走る日は自ずとワクワクして、カメラをもって近所の踏切に向かったものだ。列車が通過したあとの、独特のコークスの香りがたまらなく好きだった。ごくまれに運転された貴婦人ことC57も素晴らしかった。運転当初の行われたC56との重連運転の時は大興奮したのを今でも覚えている。

SL北びわこ号のことを鉄ちゃん目線から言うと、まず5両編成の青い客車が12系という今では大変珍しい形式がオリジナルで使用されていること。そして京都から回送される時に担当する機関車のことが興味深い。敦賀まで直流化されるまでは、DD51形というディーゼル機関車だったのが、敦賀まで局流加されて年よりEF65形という電気機関車が担当するようになった。この機関車はかつてブルートレインと呼ばれた大好きな寝台特急を牽引していた機関車なのである。東京発九州行き寝台特急の先頭に立つ姿を、美しいヘッドマークとともに鮮烈に覚えている。自分が中学生の時には、朝5時半の通過に間に合うように米原まで自転車に乗って撮影に行ったものだ。その機関車が北びわこ号と共にやってくるのだからたまらない。

SLの汽笛に大泣きしていた息子も今では大学生となり、自分の夢を描きながら一人暮らしをしている。湖北路にSL北びわこ号が走り始めてはや22年という月日が流れたが、相変わらず元気なSLは私の心をつかみ続けている。今でも運転日にはスマホを持って近所の踏切に出かけ動画を撮っている。そして今風だが、その様子を自分のフェイスブックに上げることが常になってしまった。毎回何ともいえない満ち足りた気分にしてくれる。山口線で華々しくデビューしたD51も北びわこ号の先頭に立つ日が近いことだろう。益々これからの北びわこ号が楽しみでならない。私のような鉄道ファンをはじめ、地元の人たちに愛されて四季の一大イベントになっているSL北びわこ号。これからも私の夢と一緒に末永く走り続けてほしい。(2018.5.27 琵琶湖環状線利用促進協議会/鉄道を活かした湖北地域振興協議会発行 C56形蒸気機関車最終運転記念「SL北びわこ号とわたし」エッセイ作品集より)

ありがとう、さようなら。SL北びわこ号