自宅レイアウト新線の製作記②シーナリィの製作~自宅レイアウト①までの製作記

製作中の線区を試運転する485系(トミックス製)とEF70(トラムウェイ製)+ED70(カツミ製)牽引の普通列車(カトー製オハ35系客車)

今回は当ブログの「シーナリィの製作~自宅レイアウト①」までの製作記となります。これから固定式レイアウトの製作をされようとしておられる方に少しでも参考になれば嬉しく思います。自宅レイアウトの東側にあたる線区をシーナリィ付きの線区にするための大工事は去年の12月にスタートしました。年末の頃になるとレイアウトのベースがほぼ出来上がりました。私の固定式レイアウトでは線路の下に敷く「コルク道床」は一切使ってしません。実際はバラストの所は盛ってあり、その上に線路が敷かれています。そうすればより実感的になりますが、現在そのコルク道床が手に入らなくなったこともあり、レイアウト南にある大カーブもカントをつけたこと(曲線部分の内側をプラ棒の1mmを使って嵩上げしています)もあり、線路は直にベース板のOSB材にスパイクしています。この木材は非常に固くてしっかりしており、水平を出すにはもってこいです。ヒントは以前大きなレンタルレイアウトを経営しておられた店長さんにお聞きしました。今回の新線も線路をベース板に直接犬釘で固定していっています。板が大変固いので、1mm径位のピンバイスで少し穴(約5mm位)を開けてから、ベンチで押し込むようにして犬釘をスパイクします。感覚は10㎝くらいとし、曲線部分は5㎝くらいに間隔をつめて留めていきます。大変根気のいる作業になります。あとから気づいたことですが、ベース板に直に線路を付けたことで、ジョイント音が程よく大きめに聞こえます。鉄道模型は走行音も大事なのでこのやり方で良かったと自負しています。

2022年12月28日

上の画像は線路をスパイクしたあとに、張り出しの部分を製作する準備をしているところになります。レイアウトと家のガラス障子との間に模型を眺められるスペースが欲しいので、なんとか椅子1つ置ける広さを確保しています。木材でレイアウトの裾部分を支える骨組みを作りました。ボンドで固定したり、木ねじで固定しています。

2022年12月28日

ベース板の上に、35mmの角材を置き、さらにOSB材の板を付けて、レイアウト線路と同じ高さにしています。ベース板の下には支柱があり、それらを上手く加工しながらレイアウトを支える強度を確保していきます。正に「大工仕事」となります。かつて自分も仕事に必要な教材を木工で作って来たので、その時の経験が生かされている感じがしました。

2023年1月5日

棒状の木材を足していき、張り出し部の強度を確保しつつ、シーナリィを製作するための下地をイメージして骨組みを製作していきました。画像には架線柱があります。今年の正月はこの架線柱を製作していました、カトー製の「複線架線柱」を使い、柱は地元の北陸本線にも使われている錆色の物をモチーフにタミヤのラッカースプレーの「艦底色」で塗装しました。細部もシルバーで筆塗りしています。また高さはそのままだと低くなってしまうので、同じ柱を切り出して約10mmほど継ぎ足して長くしています。

2023年1月5日

上の画像は架線柱を置いて北側から撮影したものになります。間隔は「車両2両分」を目安として設置しています。

2023年1月5日

内線部分の架線柱は当然外側とは高い位置に設置していくことになります。この線区の内側線と外側線の高低差は後々、大変効果的な「演出」に繋がるものになりました。線区が実に立体的に見えて、山線のイメージにマッチしたものになっていったのです。

2023年1月5日

そして今回はこの架線柱はマグネット式として、脱着ができるようにしました。板にはジョイント用金属パーツ(組立式線路を繋ぐときのパーツとして使用しています)を接着しています。架線柱の裏側には板マグネットをカットしたものを接着しています。これにより線路クリーニングも容易にできると考えたからです。またあとで鉄道模型友人が「架線柱と蠅たたきが楽しめるものにしたら」というアイデアをくれました。蠅たたきとは昔の鉄道通信用の電柱のことで、たいていの線路の横にあった電柱です。なるほどと思い、後に製作しました。

2023年1月5日

架線柱も設置するとだんだん線区のイメージができあがり、また試運転がてら模型運転を楽しみました。内線と外線の具合を確認したり、走行状態で滑らかでない部分を改修したりしました。苦労したのが線路の少しの上下の歪みを修正することでした。ジョイント部も軽く半田付けしています。動画を見ながらチェックしていきました。

2023年1月8日

次に、橋をかける部分の製作に移りました。橋げたを支える部分は「スタイロフォーム」を切って何回も試作して線路下に合わせていきました。この製作に当たり、鉄道模型友人が「ガーダー橋を作りたい」と申し出てくれました。喜んでお願いして高さ等の仕様を伝えると、直ぐにペーパーで製作して正月休みに自宅まで届けてくれました。ペーパー製なので強度も考えてくれて1つの橋を2分割して製作してくれました。色は緑のシーナリィに会うようにと「赤色」で製作してくれました。大変リアルで美しいガーダー橋ができたことで、新線区製作の大きなモチベーションとなりました。大変気に入った橋となりました。

2023年1月9日

レイアウトに素晴らしいガーダー橋がやってきて、また試運転を繰り返して楽しみました。眺めているうちに、明らかに川の深さが不足していることが判明しました。これではガーダー橋が全く映えません。急遽橋下を掘り下げる工事をしました。

2023年1月12日

線路のベース板と下のベース板を、何とこの状態でジグソーでカットしました。線路も一部分外しての大工事でした。そしてベース板の下に板を棚の様に取り付けて川底としました。大きな山場となる修正工事は何とか無事に終わりました。長文になってしまいました。今回はここまでの紹介とします。この続きは次回にお届けします。最後までお読みいただきましてありがとうございました。

自宅レイアウト新線の製作記①シーナリィの製作~自宅レイアウト①までの製作記

シーナリィ付き新線を作る以前の自宅レイアウト東側の様子。鉄道模型愛好家とうやさんのC53牽引特急「つばめ」か快走。2022年10月14日鉄道記念日に。

今回は当ブログの「シーナリィの製作~自宅レイアウト①」までの製作記となります。これから固定式レイアウトの製作をされようとしておられる方に少しでも参考になれば嬉しく思います。

自宅レイアウトの東側直線部分の改良工事を始めたのが、1年前の12月からでした。機関区や大カーブ等シーナリィを作りながら製作してきた部分がレイアウトにはあって、その製作の延長としてこの東側の長い直線部分をレイアウトの見せ場になるようなシーナリィ付きの線区にしたいという思いからコツコツと製作してきたわけです。完成イメージは北陸本線倶利伽羅峠風として緩いS字カーブを作り、ガーター橋等も入れていくこと、背景は山が迫る感じにしたいことを膨らませていきました。事前に久しぶりにフレキシブルレールを購入しました。引き続いてフレキシブルレールが入手できて良かったです。家内の職場の方に製作していただいたOSB材のベース台もカットしながら製作を進めていくことになりました。昨年は少しの期間だけ全線運休として大掛かりな工事を開始しました。よってしばらく本線は運休となりました。まずはベース板をジグソーでカットしていく工作からスタートしました。去年の12月9日のことです。綺麗に作って下さったベースをカットしていくことは大変心苦しいものでしたが、生まれ変わる線区を夢に見て思い切ってジグソーを使いカットしていきました。

2022年12月9日

カットしたボードをこれまでの台に乗せて合わせていきました。そしてビニールテープを貼ってカーブのイメージを作っていきました。最初はかなりきつめなカーブになってしまいました。ビニールテープを曲げながら、イメージ合った曲線を模索していきました。実際の鉄道線路の緩いカーブは、直線に近いものがあります。鉄道模型ではどうしても曲線がきつく、つまりカーブの半径が小さくなりがちです。

2022年12月10日

上の画像は仮に貼ったビニールテープと中央部分には鉄橋を配置したいので、川の部分をカットして作ったところです。かなりアバウトな工作になってしまっています。

2022年12月12日

レイアウトが決まるとビニールテープの場所にフレキシブルレールを敷きました。そしてボードの裏側が障子なので、まずはベニヤ板で背景部分を製作して張り付けました。色はグリーンとブラウンのラッカースプレーで付けています。山らしく表現をしました。このことでずいぶんイメージが持てるようになってきました。この頃にはとりあえず線路を繋いでいたので、毎日工作の終わりには車両を走らせながら楽しんでいました。

2022年12月21日

そしてこの様子を自分のFBで発信していたら、昔からの鉄道模型友人から「山側の線路に緩い勾配をつけたら」というアドバイスをもらいました。確かに山線の雰囲気を持つ線区なので、山側の線路に1パーセント。10パーミルの勾配区間を作ることにしました。1mで1㎝上がっていく勾配になります。お座敷運転では勾配敷区間をつくる橋げたセットがあります。エンドウ製の道床付き線路に対応しているものですが、3パーセントくらいに考えられています。少しきつめの勾配になり、モーター車への負担を考えて、あえて緩い勾配にすることにしました。1パーセントくらいならモーターへの負担も少なく、どの車両もスイスイと登って行くと考えました。勾配を付けていくには線路を少しずつ上げていく工夫が必要になります。線路を固定する前に1mmから10mmまでの木材でスペーサーを作りました。線路の枕木の下に入れていき、だんだんと高くして10mmまでにします。何回も試行しながら高さを調整して、線路をレール留め用の犬釘でスパイクしていきました。

2022年12月25日

線路をスパイクしたらまた試運転を繰り返しました。毎回両端からビデオカメラで撮影して走行をチェックします。夜のゆったりした時間にリビングで見ることも楽しみとなりました。

2022年12月25日

線路をスパイクしたらまた試運転を繰り返しました。毎回両端からビデオカメラで撮影して走行をチェックします。やはりこの線区のイメージが北陸本線なので、北陸系の車両のEF70形交流電気機関車の牽引する列車やEF81形交直両用電気機関車の牽引する貨物列車を走らせながら路線のチェックをしていました。大変楽しい運転ができました。

2022年12月25日

自宅レイアウトの中には2ヵ所にカトー製の3色信号機を上下線に設置しています。ちょうどトンネル近くの外側線信号機がトンネル内方向に向いて効果が薄かったので、その信号機を新線の内側線に組み込むことを閃きました。勾配区間の中ほどに上手く組み込むことに成功したわけです。篠原のフレキシブルレールとカトーのユニトラックを半田付けして接続しました。これで信号のある山線ができました。この信号機は線路内側に接点スイッチがあり、そこを車両が通過するとスイッチが作動して「青」から「赤」に変わり、しばらくすると「黄」になってまた「青」に変わるという優れものの自動信号機です。

2022年12月25日

新線区の北端に渡りポイントがあり、内側線から外側線に転線ができるようになっていて、そのためのギャップスイッチが新線区間にありました。後から考えたら、別にこの箇所にギャップスイッチは付けなくても良かったのですが、とりあえず線路に絶縁ジョイントを入れて、スイッチでオンオフできる設備を組み込みました。このつづきは次回に続いていきます。今回も最後までお読み頂きましてありがとうございました。

シーナリィの製作~自宅レイアウト⑥

秋が深まってずいぶん涼しくなってきたので、このところ自宅レイアウトのシーナリィ製作を進めています。少しずつ進めてきた山肌の植林と緑化の工事もだいぶ進みました。やはり数が勝負の植林作業で、岐阜鉄道模型クラブの会長さんに頂いた沢山の木が助かりました。自分が考えた発泡スチロールや紙粘土を塊にした緑の表現も進んできています。この紙粘土はシーナリィの山肌にしっかりと接着できたので良かったです。山肌に付けた紙粘土がしっかりと乾いてから、アクリル絵の具で下地色を塗るのも上手く塗ることができました。ずっと放置状態だった山肌表現作業のエンジンがやっとかかった気がします。

上の画像はシーナリィ付きレイアウトを向かって右方向から撮影したものになり、交流電気機関車EF70が牽引する上野発福井行き、急行「越前」になります。シーナリィ線区のイメージが北陸本線の倶利伽羅峠なので、この赤い電気機関車がよく似合います。天賞堂製になり、10系の客車はトミックス製です。

上の画像はシーナリィ付きレイアウトを向かって左方向から撮影したものになり、683系交直両用特急形電車の離合シーンになります。左側はトミックス製の683系サンダーバードの9連、右側は日本車両夢工房製の683系2000番台特急「しらさぎ」になります。発売と同時に名古屋の栄に以前あった「日車夢ステーション」にて購入しました。買ってから17年も経ちましたが、まだ新品同様の状態で快調に走ってくれています。実車は残念ながら289系直流特急形電車に改造されてしまいました。北陸新幹線金沢開業で余剰となった車両が改造されたようです。この電車が485系に替わって登場した時は、米原駅まで撮影に行ったものでした。

上の画像は381系直流特急形電車の特急「しなの」になります。エンドウ製を持っており、先頭車のクロ381-10をクロ381-50に替えて運転しています。現在、岡山から出雲市間を走っている特急「やくも」にも使用されている機械式の振り子電車です。カーブに合わせて車体をカーブ内側に傾けていく方式で、カーブ通過時のスピードを速くできた電車でした。ただ、大きく揺れることから「乗り物酔い」する乗客が多かったようです。自分は中学生の頃に亡き父親と名古屋~松本を往復して乗車しましたが、酔うこともなく振り子式を楽しめました。※以上の画像は動画を撮影したものです。

シーナリィの話に戻します。現在植林作業を続けていて、だいぶ山肌らしくなってきました。あともう少し木々を増やしていき、ライケンという草を表現する素材を使って山の「モコモコ感」を表現していこうと思います。この線区の架線柱は、以前にも紹介したようにマグネットを使った着脱式にしています。取り外しができることで、レールクリーニングもやり易くなります。そして、架線柱を取り外したら非電化路線が再現できるようにしています。私の鉄道模型友人の1人が、架線柱の替わりに「ハエ叩き」を置いてみたら?というアイデアをもらって、この度やっと津川洋行製品の「ハエ叩き」キットを購入して製作してみました。この「ハエ叩き」とは鉄道通信用の電柱のことで、形状が蠅叩きに似ていることからこう呼ばれるようになりました。キットを製作して「レッドブラウン」のカラースプレーで塗装し、碍子の部分は白で筆塗りしました。そして台座はちょうどカトー製品の架線柱のキットの台座がぴったりと合ったので、それをカットして使うこととしました。裏面には板磁石をカットして接着しています。

「ハエ叩き」の高さは、写真を見ているとだいたいは鉄道車両の2倍の高さのようで、実際に車両と合わせてみると、やや低めのようですが製品のままで使うことにしました。下の画像が「非電化区間」にしたシーナリィ付き線区になります。たいへんすっきりとした感じとなり、車両も眺めやすくなりました。

非電化区間ならやはり「単線」が良く似合うところですが、そこは鉄道模型のメリットです。非電化区間の複線区間を表現しているということにしたいと思います。北海道の函館本線などは複線の非電化区間もあったと思います。そして東海道本線でも特急「つばめ」は、かつて名古屋から大阪までは複線非電化区間をC62形蒸気機関車牽引で走っていた頃がありました。このように非電化区間を表現していくと、やはり蒸気機関車牽引列車やディーゼル機関車牽引列車、そして気動車を走行させたくなってきます。電化区間とは打って変わって趣あるローカル線の雰囲気や古き良き時代を偲ぶ雰囲気を楽しむことができるようになりました。また手持ちの鉄道模型から非電化区間のエースたちを存分に走らせて楽しみたいと思っています。そして今日は岐阜鉄道模型クラブのお1人から、以前にも書いた「今須トンネル」のシーナリィ付きモジュールを譲り受けました。大変見事に作り込まれたモジュールで、山の表現が自分よりリアルに作られています。自分のレイアウトの1つのカーブ部分に何とか納められるように工事をして行きたいと思っています。まずは現物合わせで構想を練っていきます。大変見事なトンネルモジュールを頂けましたこと、この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。

自宅レイアウトの非電化区間を往くC62牽引の特急「つばめ」とD51牽引の貨物列車。蒸気機関車は共に天賞堂製、C62はプラスティック製品、D51はカンタムサウンド機能搭載機。トンネル入り口の架線設備を隠す必要がありますね。

シーナリィの製作~自宅レイアウト⑤

このところ実物鉄道写真関係ばかりを上げていたので、そろそろ鉄道模型の話題の記事を書くことにしました。1昨年12月より自宅の16番ゲージのレイアウトに、新しくシーナリィ付きの線区を製作しているところです。ある程度まで製作していて、山肌の表現のところでストップしてしまいました。実際の山々を見て参考にしてみたり、電車に乗った際には沿線の山や山肌近くの木々の様子を見てはレイアウトへの思いを膨らませていました。季節が進んできてようやく秋らしくなってきたので、腰を据えてシーナリィ工作を再開することにしました。

シーナリィ付き線区を683系2000番台特急「しらさぎ」が走り抜ける。

自宅レイアウトを見てくれた鉄道模型友人の一人は、「山肌は色を塗っただけでいいのでは」とアドバイスしてくれましたが、自分としてはやはりある程度は植林して山肌らしく表現してみたいという思いがあってずっと思案してきました。このレイアウトでは、山肌が切り立っているのが製作を遅らせた大きな要因でした。いろいろ考えた結果、樹木は従来通りのやり方で製作していき、山肌にそのまま張り付けていくようにしてみました。さっそくいろいろな樹木をキットと素材(フォーリッジ)を使って製作していきました。また嬉しいことに岐阜鉄道模型クラブの方から沢山の樹木を頂いたので、それらもアレンジして使っていくことにしました。

樹木キットから作成した木々。

樹木キットに木工用ボンドをたっぷりと付けて、色合いの違うフォーリッジを付けていきます。そして一晩乾燥させたら樹木の完成です。たくさんの樹木が必要となり、延々と作業をしていくのも辛いので、1日10本程度として製作していきました。シーナリィ製作での山の表現は自分にとっては一番手間のかかる作業だと感じました。

山肌に植林していきます。

作りためた樹木を、山肌に一本一本接着していきます。山肌の色はあらかじめ深緑色で塗っているので黒っぽい樹木がよく映えるようです。知人から頂いた広葉樹は大変存在感があって良いアクセントになりました。樹木は背丈の高いものから低いもの、また色も薄緑から黒っぽい物まで様々なものを作っておく必要がありました。ある友人によると「建築模型」にも樹木があるようですが、全体のバランスを考えると今回の方法が一番合っているように思います。

少しでも木を付けると雰囲気が出てきます。

このところ毎日、10本ほどの樹木を植林していっています。木々が生い茂る山肌には、まだまだ程遠いですが、この度新しい方法を考えつきました。山肌に盛り上がって見える緑の表現に、発砲スチロールである程度の大きさに作った塊にフォーリッジを付けていくというやり方になります。発泡スチロールはカッターで小さな塊に切り、あとは手作業で表面を削って形を整えます。それを山肌に接着して深緑色で色付けをしておきます。乾いてから木工用ボンドをたっぷりと付けてフォーリッジを付けていけば完成です。樹木ばかりだと単調な山肌になってしまうので、この「緑の塊」も付けて立体的な山肌にしていこうと考えています。下の画像がその実際になります。

発泡スチロールを適当な大きさにカットします。
指先でむしって丸みを持たせます。
専用のボンドで塊を接着します。
木工用ボンドをたっぷり使ってフォーリッジを付けていきます。

以上のようにして、緑の茂った山肌を表現していきます。シーナリィの製作も「試行錯誤」をしながら作風を工夫するのも楽しい作業と言えます。下の画像はトンネルの山に新たに樹木を付けた様子になります。これまでのフォーリッジだけの表現よりも、より立体的になり山らしくなったように思います。

トンネルの山に高い樹木を植林しました。

幸いなことに仕事をリタイヤした今は時間があります。町内会の仕事もいくつか抱えてはいますが、趣味に使える時間のありがたさを痛感している今日この頃です。鉄道の実車を追いかける趣味も良いですが、模型製作も大変楽しい時間を過ごせます。今回はレイアウトのシーナリィ製作ということで、鉄道模型とは離れているように思えますが、実は同じ世界です。自分のようにある程度まで車両を所有していると、それらをいかにしてリアルに走らせるかが大きな目標となります。「鉄道模型を走らせる舞台」をリアルに作っていくと、走る模型も全然違ってきて、大変生き生きとしてリアルに見えてきます。そうなってくると車両に乗客人形を乗せてみたり、車両にウェザリングを施してよりリアルな車両を作りたくなってきます。また鉄道模型趣味の深い沼にはまってしまいそうです。鉄道模型が「終わりなき趣味」と言われる所以です。

鉄道模型知人から預かる予定のトンネルモジュール。

先日、岐阜県に住む鉄道模型知人の一人が、随分と歳をとってしまって使う機会が無くなったレイアウトの一部を引き取ってほしい旨の連絡を頂き、実物を見に行かせていただきました。ご自宅の離れ2階に自分のようにレイアウトを作られていました。所属されている模型クラブの運転会にはレイアウトを分解してトラックに積んで持って行かれていたそうです。この度レイアウトの鉄橋部分とトンネル部分を譲り受けることにしました。自宅レイアウトに上手く使えると良いのですが、大変大きいモジュールなのでおそらく大工事が必要になってくると思われます。でも何かのご縁なので何とかして利用したいと思っています。それこそ山の表現が大変参考になる見事なモジュールです。東海道本線の関ケ原越えにある「今須トンネル」をかなり忠実に再現されて製作されています。ということで、今回は現在のレイアウト製作の様子と近況を紹介しました。

ホームの照明をリニューアル

自宅レイアウトの駅のホーム照明には、これまで白色LED室内灯を連ねていましたが、鉄道模型友人が余った12ボルト用のテープLEDを譲ってくれたので、リニューアル工事をすることにしました。これまでの雰囲気も決して悪いというものではなく、夜の演出をしてくれていましたが、室内灯をむき出しで連ねていたので厚みがあり、しかも均一な照らし方には程遠いものがありました。そして配線もむき出しで見栄えも悪いお粗末なものでした。

今回はこの室内灯を撤去して、テープLEDにしていく作業をしてみました。まずは現状の照明の撤去からです。模型友人に手作りしていただいたこのホームは紙と木材で作られていて、屋根部が取れるようになっており分解ができます。しかも驚いたことに、ホームの屋根下には12ボルトのテープLEDが収まるように溝が作ってありました。おかげでぴったりと溝に納めながら貼っていくことができました。今回はマスキングテープでの仮取り付けなので、後には両面テープでしっかりと固定させていきたいと思います。

実は今回が初めてのLEDテープの使用になりました。よく見るとところどころに半田付けで連結している箇所があり、そこで切断しても使用には大丈夫ということも実験してわかりました。また給電は12ボルトまでの電圧で走行用のパワーパックから行う方法にしています。その際に+と-の極性があり、間違えないように結線する必要がありました。いろいろ勉強になることも多くて楽しい工作となりました。パワーパックで給電するので、好みの照度に調整することができます。だいたいパワーパックの8目盛りくらいの出力で良さそうでした。

ホーム途中の階段とエスカレーターがあるの部分は、LEDテープを仮に通しているのではみ出しています。今後は、部分ごとに短くしたLEDテープを半田付けで繋いでいき、すっきりさせたいと考えています。LEDテープ化したホームは照度が均一になり、ホームに作られた飲み物の自動販売機やお弁当屋さん、階段とエスカレーター、そして椅子などが生き生きと照らし出されて大変実感的に見えるようになりました。LEDの色も暖色系なので、良い具合に照らしてくれています。この時発見したことがありました。何と階段の一段一段には注意喚起の文字や広告まで表現されていたのです。

米原駅新幹線ホームの独特の風防ガラスの表現も大変リアルにライトアップされるようになりました。実は、今日このホームを製作してくださった方が自宅にお見えになり、改めて照明をリニューアルしたホームを見てもらうことができました。製作者も大変喜んでおられました。ようやく照明を変えることができて良かったと思っています。これからも少しずつレイアウトのバージョンアップをしていきたいと思います。