STMC滋賀鉄道模型愛好会の運転会史①

このブログの「鉄道模型」のカテゴリーでも紹介していますが、自分は2000年(平成12年)の秋からSTMC滋賀鉄道模型愛好会に入会させて頂きました。1999年(平成11年)の11月に「第2回まいはら鉄道フェスティバル」なるものが米原駅東口近くの広場で開催されていました。米原公民館会場では、懐かしい16番の鉄道模型を大きなレイアウトで走らせておられました。ちょうどその頃、自分もHOゲージ、16番ゲージの鉄道模型を再開しており、いろいろと車両を集めだしていた頃でした。会場で思い切ってその会の主宰にお声をかけさせて頂いたのが出会いでした。自分は確か40歳前の若かりし頃でした。主宰には快く入会を許可していただき、他の3名の会員さんにも紹介していただきました。何とそのうちの一人は、最初の職場の同僚だったので大変驚いたのを覚えています。翌年の2000年(平成12年)秋の「第3回まいはら鉄道フェスティバル」から自分も運転会のセッティングから運転までをご一緒させて頂き、参加させて頂くことになりました。運転会の会場は青岸寺近くにある米原保育園でした。この出会いがその後の鉄道模型ライフに大変大きな影響を与え、鉄道模型趣味に没頭してしまう契機となったわけです。今回はこれまでの主な運転会の様子を、当時の紹介プログ記事と一緒に見て頂くことにします。今後、何回かに分けて紹介していきたいと思います。

「第4回まいはら鉄道フェスティバル」の新聞折り込みチラシ。

(2005年11月)

毎年秋に、私の所属する滋賀鉄道模型愛好会(STMC)の鉄道模型公開運転会が、滋賀県湖南市の甲西図書館で開催されています。去年も11月12日、13日と開催されました。私が参加するようになって去年が5回目を数えました。去年の運転会に向けて、夏頃から組み立て式の線路を製作し、この日に披露しました。DIYショップで木材をカットしてもらったり、ペンキを塗ったり篠原の線路を敷いたりと地道な工作がやっと実を結びました。運転会の前日に、線路と模型(車両)を車一杯に積み込んで図書館へ向かい、視聴覚室に夜遅くまでかかってセッティングしました。想像していた広さと違って線路が余ってしまったりしましたが、メンバーで知恵を出し合って複線が4本、8列車同時運転可能のこれまでの最大規模の運転会ができました。二日間、小さい子どもさんから大人まで大勢の人に鉄道模型を楽しんでもらうことができました。

(2005年11月甲西図書館)

上の写真は、2004年の11月に滋賀県の甲西町(現在の湖南市)図書館で開催された運転会でのものです。憧れのC622とC623のゴールデンコンビが牽引する急行ニセコ号。どちらも、天賞堂製のプラスチック製です。ブラスモデル(金属製)ですと今では30万円もする蒸気機関車の模型ですが、リーズナブルな価格でプラスチック製がリリースされるようになりました。 このC62以降、C55やC57が発売され、キハ20に続いてEF15、16もそろそろ発売されます。どれも、中国製でバックマンというメーカーが作っています。予約をしないと入手が難しいことでも有名です。

(2006年草津夢街道博物館)

これは、数年前に滋賀県草津市の「草津夢街道博物館」で開催された公開運転会でのスナップです。私の友人は、東日本の新形電車が好きでたくさんコレクションされています。ヤードに並ぶ、カラフルな新形電車たち。実にワクワクするような眺めでした。右端のEF5861だけが、私の車両です。鉄道模型をコレクションすることについて、やはりそれぞれに「テーマ」みたいなものがありますね。

(2006年4月浜大津。明日都)

4月29日から5月7日までの間、滋賀県の大津市にある浜大津。明日都の2階、国際交流センターで「世界の鉄道展」が開かれています。今回、私も参加させてもらっています。テーマが世界の鉄道というので、初めてバックマン・チャイナの東風DLと新形2連高速DL、そして客車6両を走らせました。なかなか、綺麗で気に入っています。特に、新形2連高速DLがすごく格好いいです。写真は、東風の牽く「中国高速列車」です。

(2006年7月大津歴史博物館)

7月28日から9月3日まで、大津市歴史博物館で「ありし日の江若鉄道」という展示がされています。なかなか見応えのある、素晴らしい展示でした。 この展示に関連して、鉄道模型走行会が8月26日と27日にあり、私も参加させてもらいました。 駅などに大きなポスターも貼られ、27日は、1000人もの入館者があったそうです。今回、江若鉄道ということで、主に湖西線を走る車両たちを持参して思いっきり走らせました。大勢の人が見にこられる公開運転会は、大変緊張しました。なんとか無事に終了してホッとしているところです。写真は開場前のレイアウトの様子です。

(2007年1月ガチャコン祭り)

写真は、何年か前に近江鉄道、愛知川駅構内で行われた「ガチャコン祭り」に展示したレイアウトです。なんと、近江鉄道の電車の車内に組み立て式のレイアウトを設置して短編成の列車を走らせていました。このレイアウトは、STMCの主宰がカツミ・エンドウの組み立て式金属レールで製作されたものです。本物の電車の中で運転会を行っていたことが大変印象に残っています。

今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

懐かしの花月園運転会

今から20年以上前の話になります。ちょうどインターネットが普及して、いろんな情報もメーリングリストで情報発信が盛んになっていた頃でした。鉄道趣味もインターネットを通して趣味が同じ人たちがオフ会と題してミーティングイベントを開催していた頃になります。そして、1998年春にとある発起人さんのお声掛けがあり、静岡県伊豆の修善寺にある鉄道模型の宿「花月園」に行きました。初代の幹事さんは兵庫県三田市におられたKさんでした。自分もその頃は若くて仕事もバリバリしていた現役の頃でした。

初回の運転会には、やはり地元の交流電気機関車EF70と客車列車編成を大きなバッグに詰め込んで持って行ったのを覚えています。午後3時頃に現地に到着して、それぞれ持参した車両をシーナリィ付きの素晴らしい大きなレイアウトで走らせました。毎回20人くらいが集って趣味の話題で1泊2日の趣味時間を堪能していました。その当時は運転会場で美味しい夕食が食べられました。女中さんも線路を跨いで料理を運んでくれていました。レイアウトの中で食べる宿の夕食は正に最高でした。その時間帯に1人1人の自己紹介があったのを覚えています。

当時、貨物列車を走らせることもブームになっていて、皆F〇〇とハンドルネームを持っており、自分は「F70」という称号を頂きました。70とはEF70からとったものです。夕食の後も夜10時頃まで運転を楽しみ、部屋の灯りを消しての夜行運転を楽しむ「ナイトラン」というイベントもありました。模型部品即売会等もあり各人が提供した部品を格安で入手できたものでした。修善寺の名湯よりも鉄道模型の運転が楽しみなお宿でした。翌日は日の出から運転することができ、5時くらいから運転しておられる方もいました。1998年当時は、朝食も運転会場でいただくことができました。「鯵のフライ」がとても美味しかったのを覚えています。そしてお昼前にはそれぞれ解散となっていました。参加者の中には後泊と題してもう1泊される方もおられました。夕食と朝食の提供は、残念ながらその後お宿の都合で無くなってしまいました。

自分は2日目にはよく東京に出て行き、鉄道模型友人と会って一緒に模型店を巡ったりしてから夜に新幹線で帰ることが多くなりました。この花月園運転会は毎年春と秋に開催されていましたが、私は毎年仕事の都合で秋は忙しかったので、春だけ参加していました。アナウンスがあれば毎年参加して楽しませてもらっていました。しかしながらコロナ禍を契機に開催が無くなってしまい、宿の運営形態も変わり、残念ながら現在では「花月園」は昼間だけのレンタルレイアウトとして営業されています。年に1度の花月園運転会は自分にとっては1年分の元気を頂いた至福の運転会でした。

上の画像は花月園にあるNゲージのレイアウトになります。たいへん大きなレイアウトでシーナリィも見事でした。運転会に参加された方の中では、Nゲージもなさっている方もおられて、このレイアウトで運転されていました。

上の画像はこの運転会に向けて、カツミ製の581系を改造して419系に仕立てた車両になります。当ブログの「食パン電車」の記事でも紹介していますが、この会には581系583系に大変詳しいモデラーさんのSさんがおられ、ご自身でも419系電車の本を出しておられました。その方の影響もあって改造してみた訳です。この運転会ではその方が紙で作られた583系電車や国鉄時代の赤い419系電車も紙で作られた模型を持ってこられていました。

上の画像はSさんの作られた赤い419系を自分の419系の先頭に繋いでみたものになります。自分の419系とは違って実物に忠実に製作され、細部までしっかりと作り込まれていました。

上の画像はそのSさんがペーパーで製作された583系電車のフル編成になります。とても紙製とは思えない真鍮完成品レベルの模型でした。Sさんはよく鉄道模型雑誌にも製作記事を掲載されておられるベテランモデラーさんです。

上の画像は花月園のレイアウトの機関区に佇む、自分の419系電車になります。レイアウトにはこの機関区をはじめ、三島駅をモチーフとした駅、トンネルに鉄橋、飯田線をイメージした路線に貨物線、そして長編成列車が何編成も留置できる大きなヤードといろいろと楽しめる夢のレイアウトでした。私が去年1年がかりで製作した自宅レイアウトも、この花月園に憧れて製作したといっても過言ではありません。

上の画像は1998年の春の運転会に持って行った天賞堂製のD51形蒸気機関車戦時タイプになります。この年の1月から3月にかけて単身赴任で神奈川県の久里浜に短期研修に行っていました。その時期に東京銀座の天賞堂本店で現金で買った思い出の模型です。大変高価な模型でしたが、思い切って入手してしまいました。自分が小学5年生の頃に亡き父親に連れて行ってもらった草津線のD51がこのタイプだったので思い切ったのだと思います。電気機関車ばかりの機関区にそっと置かせて撮影させてもらいました。

上の画像は機関区にびっしりと並べられた参加者の機関車になります。持ってきた機関車はとりあえずこの機関区に置くことがルーティーンになっていました。実に様々な機関車が並んでおり持ってきたメンバーの機関車に纏わる話を聞くのも楽しかったです。この「花月園運転会」には1998年の春より毎年参加し、最後の参加は2016年6月4日~5日でした。今後も「レンタルレイアウト花月園」として、末永く鉄道模型ファンを楽しませて頂きたいと思っています。今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

☆花月園の玄関。2022年6月1より完全予約制レンタルレイアウトになっています。

関西合同運転会2023に参加して

2023年9月30日(土)に大阪府交野市私市にある交野市立いわふね自然の森スポーツ・文化センターで開催された「関西合同運転会」に参加しました。正式名称は「第30回 2023鉄道模型大集合IN OSAKA」になります。この運転会は非公開の運転会で、関西地区の10の模型クラブが一同に会して2日間開催される鉄道模型イベントになります。今回は9月30日~10月1日と2日間開催されました。体育館いっぱいに各鉄道模型クラブのレイアウトが並び、2階の部屋にもいくつかのクラブがレイアウト展示されており、併設しているグリーンビレッジ交野の施設の2階にもクラブのレイアウトが展示されています。どの展示コーナーも素晴らしいレイアウトに、クラブ員の自慢の鉄道模型が走行展示されています。自分は「じゃりちゃん鉄道」さんの招待という形で2012年から参加させて頂いています。そこで大変インパクトを受けたのが、13ミリゲージ同好会の展示でした。それまで13ミリゲージのことはあまり知っておらず、この時に13ミリゲージを手掛けておられる方からいろいろと教えて頂いて、この世界にも興味をもちました。HOゲージは実物の80分の1のスケールで作られていて、線路幅は16.5ミリです。この16.5ミリは標準軌のスケールで、新幹線や京阪電車。阪急電車、などの標準軌の鉄道模型にはスケール的に合っているのですが、国鉄のように軌間1067ミリの狭軌と呼ばれる線路幅には13ミリが合っているといえます。2012年以降、自分でも北陸線関係の車両から、13ミリゲージの鉄道模型も取り組むようになりました。とりわけ今回の関西合運と春の公開運転会をされている「13ミリゲージ同好会」の運転会にむけて車両を整備し、走らせてもらうようになりました。

春の公開運転会には、トミックス製の485系特急形交直流電車の特急「加越」とED70形交流電気機関車、EF70形交流電気機関車牽引の旧型客車を持ち込ませていただき、大きなレイアウトでの運転を楽しませてもらえました。さて、今回は3月10日にJR西日本のEF81が全廃になってしまったので、手持ちのEF81の上周りだけをトワイライト色の同型機を準備しました。

エンドウ製の車両になり、ボディの交換はすんなりと行えましたが、電飾系ヘッドライトのコネクターが合わず、半田付けで点灯できるようになんとか改造をしました。次に牽かせる客車ですが、手持ちに何両かのカツミ製24系寝台客車があったので、それらを長軸改軌して寝台特急「日本海」に仕立てることにしました。長軸改軌とは台車はそのままで使い、車軸だけを13ミリゲージの物に替えるという改軌方法になります。7両まで順調に改軌をしましたが、日本海の編成は通常9両なのであと2両が足りません。それで手持ちのトミックス製の14系寝台客車の2両を急遽改軌して編成に加えて9両としました。

カツミ製の24系は国鉄時代の姿。日本海はJRの姿にしたいので、電源車カニ24とオハネフ24にはJRマークが必要になってきます。手持ちのJRマークはオハネフ24用は何とかあったのですが大きなカニ24用がありません。仕方なくマークの画像を印刷して何回か縮小コピーして80分の1サイズにし、シール紙に印刷して車両に貼りました。これでなんとか寝台特急「日本海」の客車が準備できました。列車前後のトレインマークには、手持ちの字だけのものを再利用しました。残念ながら絵入りのトレインマークにはなりませんでした。

そして念願の13ミリゲージ同好会のレイアウトで走らせて頂くことができました。大変大きなカーブをゆったりと走る寝台特急「日本海」を眺めると、なんとも言えない満足した感じが湧いてきました。しばらく何周が走行させていただき、ビデオにも納めさせて頂くことができました。私の他にもメンバーの方の13ミリゲージを見せて頂きました。なかでも、初めて見させてもらったエンドウ製の「ななつぼし」には圧巻されました。完成品を13ミリゲージに改軌されたようですが、素晴らしい豪華クルージングトレインは良い目の保養になりました。

他の展示コーナーには今回あまり伺うことが出来なかったのですが、「関西鉄道模型クラブ」で展示走行されていた、ペーパー手作りの583系改造寝台電車が印象に残りました。419系を改造されたようで、ブルーの車体色に新北陸色のようなホワイトラインが綺麗でした。また前面には「三日月」のエンブレムがかっこよく付いていました。「月光仮面」のスタイルを連想せずにはいられませんでした。また窓枠も大きくされていて見晴らしもよさそうでした。こんな見事なフリーランス車両を作るのも楽しいと思います。

あっという間に半日過ぎてしまい、全員の記念写真を撮ってもらいました。この全体写真は恒例となっており鉄道模型月刊誌「とれいん」と「鉄道模型趣味」に合運レポートと一緒に掲載されることになります。5時過ぎに会場を後にして京阪電車の私市駅が枚方に移動して、バスに乗り替えて阪急高槻駅に到着。「じゃりちゃん鉄道」の仲間で夕食会をして解散となりました。この日にお会いした皆様、お世話になりましてありがとうございました。

5インチゲージの祭典~ミニSLフェスタinおやべ2023~

今回のイベントに持ち込んだ「MO-7」

2023年9月17日(日)と18日(祝)で富山県小矢部市にあるクロスランドおやべに行ってきました。「ミニSLフェスタinおやべ」に参加するための北陸旅行となったわけです。自分の5インチゲージ車両3両を愛車ジムニーに積んでいきました。行先が北陸方面という事で、家内も好きな場所であることから同行することとなりました。私がイベントに参加している間は車であちこちへドライブを楽しんでいたようです。幸いにも真夏を思わせる好天に恵まれてなかなか楽しめた2日間となりました。ただ、2日目の朝はけっこうまとまった雨になり、5インチゲージの車両が濡れてしまうというハプニングに見舞われてしまいました。幸いにして電気系統へのトラブルはなく、自分の座席が濡れていてお尻が冷たかったくらいで済みました。そして、イベントのスタート時間が11時ころになってしまいました。今回の記事はそんなイベント参加のレポートをお届けしようかと思います。

クロスランドおやべのシンボルタワー

北陸道の工事が何ヵ所かあるというので早朝5時30分に自宅を出発して北陸道を北に向かって走りました。積み込んだ5インチゲージの車両も、乗せる板を製作して、車両をロープでしっかりと固定したので大変安定して運搬することが出来ました。左側のミラーが少し見にくかったくらいでした。途中、休憩をしながら小矢部インターには8時過ぎに着くことが出来ました。渋滞らしい渋滞もなく少し早めの到着となりました。会場に着いて、受付を済ませてからいよいよ5インチゲージ車両をヤードに降ろしていきました。フェスタのスタッフさんが、「手伝いましょう」と快く車両をヤードの線路に載せて下さり、嬉しく思いました。初めての参加を伝えると「どうぞ楽しんでいってくださいね」と笑顔で対応して下さいました。車両組成をして、今回製作したトレーラーの手すりも無事に取り付けられました。電源も入って、駆動系も大丈夫で安心しました。9時30分から開会式が出発線エリアで行われました。キャラクターも居て、和やかな雰囲気の中1番列車が汽笛を響かせて、たくさんのお客さんを乗せて発車していきました。来春に敦賀までやってくるW7系北陸新幹線の編成は大変長くて、迫力ある編成でした。沢山のお客さんを運客していました。

以前、蓮華寺運転会で運転させてもらったマウンテンの隣に

そしていよいよ自分の運転する5インチゲージ「MO7」の出区時が来ました。ポイントを渡ってホームに向かいます。たくさんの車両が居るので、渋滞しながらの入線でした。手動のブレーキも使いながら、乗り込み場所で停止。スタッフは「貸し切りのトロッコに乗る人はいませんか」とアナウンスしてくれました。お父さんと3歳くらいの息子さんが初の乗客となり、足をステップに乗せてもらう事だけ注意喚起して、出発進行です。勾配区間をカーブして全力で駆け上がり、平坦線へ。自宅では出せなかったフルスピードで軽快に走りました。乗客の親子も嬉しそうに乗ってくれていました。自分は機関士らしく「第一閉塞、進行」とか喚呼しながら運転を楽しみました。大きなカーブを過ぎると右手に大きな池を眺めて速度が上がります。緩やかな下り坂を走ると出発したホームがやってきて、通過線を通過していきます。ホームから出発する列車があるので、駅員さんの指示に従います。通過してまた少しの登り勾配になります。そこには踏切もあります。大きな自衛隊の保存ヘリコプターを左に見て山線の雰囲気を過ぎると赤い鉄橋がありました。ここにも池があって深い青色が印象的でした。左にカーブしてまた右にカーブすると「くりからトンネル」がありました。そこをくぐると降車地点がやってきます。ちょうど出区したヤードの先にありました。「乗ってくれて、ありがとうございました。」と親子に言うと、お父さんが軽く会釈されて親子共々笑顔で車両から降りられました。何とも言えない楽しい瞬間でした。自分がかつて夢見ていたことがまたひとつ実現できた思いで感無量でした。

クロスランドおやべの常駐車両
たいへん見事な「ななつ星」も居ました

運客のある常設レイアウトは全長600メートルのコースで、長い運転を楽しむ事が出来ましたが、今回は特別にクロスランドおやべの円形広場の周囲にも全長600メートルの線路が敷いてありました。向こう側が霞むくらい大きな広場で、大変緩やかな大カーブを運転することが出来ました。こちらの線路へは運客せずに移動していくことになります。自分もお客さんが乗らない時を利用して何回か特設線路での運転を楽しませてもらいました。途中に居られる警備員さんに敬礼をして、思う存分に運転を楽しむ事ができて大満足でした。後続の列車がはるかに遠くなので、木陰に停めてドリンクホルダーの飲み物を飲むこともできました。真夏の思わせる天候で、5インチゲージをやっておられる方からの「車両にドリンクホルダーを付けると良い」というアドバイスは大変為になりました。

円形広場に作られた全長600メートルの線路を行く

お昼頃には主催者がお弁当とお茶を用意してくださったので、ヤードに車両を入れてから木陰でいただきました。近くに居られた神戸からの方と談笑しながら休憩ができました。素晴らしい蒸気機関車の5インチゲージのメンテナンス作業も間近に見ながらの至福の昼食でした。午後からも水分を取りながら、たくさんの親子連れや小学生くらいの男の子一人だけ、また親子3人のお客さんを乗せながら午後3時すぎまで運転を楽しみました。懸念したバッテリーの出力低下もほとんどなく、モーターは熱を持ちながらも最後まで元気に走ってくれました。2日目は雨で開始時間は11時になりましたが、天候も回復して真夏日の中楽しい運転を午後3時まで存分に楽しませて頂くことができました。バッテリーは一応持参した新しいものに替えて使用しました。夢の時間を提供して下さったクロスランドおやべのイベント関係者の方々にこの場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。

宿は新高岡駅前のホテルを取り、温泉とお寿司を楽しみました。家内共々良い気分転換ができました。
北陸新幹線の新高岡駅には、JR城端線の駅もありキハ40やキハ47が見られます。

長期にわたった長浜慶雲館での運転会が終了

2023年7月15日から始まった「鉄道模型と遊ぼう~夏休み!」のイベントが8月27日をもちまして終わりました。1か月以上に及ぶ鉄道模型のイベントとなり、STMC滋賀鉄道模型愛好会が始まって以来の最長の運転会でした。自分もこの運転会に合わせて、新たに組みたて式線路やポイントモジュールを製作したり、いろいろと準備しており、それらの全てが最終日まで活躍でき、多くの子どもさん達に鉄道模型運転体験を楽しんでもえたことに大変満足しています。運転会は週末だけでしたが、会場が自分の地元だったので、平日も午後から閉館時間まで会場に出向いてメンテナンスをしたり、子どもさんが見えたら展示運転だけさせて頂いたりしていました。慶雲館のスタッフの方々も平日に自分が顔を出すと大変喜んで下さり「やっぱり列車が動いていると良いね」と声をかけて下さいました。この館でスタッフさんといろんな話をさせて頂くことができて楽しかったてす。ほぼ毎日、午後に会場の慶雲館に足を運んでいると、自分もここで働いているような錯覚に陥りました。酷暑の中でも館の中は快適で、涼しく過ごさせていただきました。明日からはここに来れないと思うと寂しさがこみ上げてきます。

子どもさん達に大変人気があった「トーマス」。バックマン製になります。

同じ時期に長浜鉄道スクエアにおいては「鉄道模型展示~北陸本線の車両を集めて~」が開催され、自分の所有している鉄道模型から展示させていただきました。これも今日で終わりになります。展示ケースに並べる時には、大変狭い展示コーナーに身体を横にしながら入っていき、まずは長い展示用線路をガラス板に置いてから車両を先頭車から繋いでレールに乗せていくという方法で展示していきました。撤収はその逆の行程で車両を引き抜いてから、線路を引いて撤収していく作業をしました。沢山の来館者の方々に見ていただくことが出来て良かったと思っています。展示を終えた北陸本線の列車は、また自宅レイアウトで活躍してくれることになっています。

今回の運転会で使用したパワーパックとカトー製のサウンドボックス。
カトー製のサウンドボックスに対応した「サウンドカード」いろいろな列車の音が納められています。

今回の運転会ではカトー製品の「サウンドボックス」を使用しました。パワーパックとしては使用せずに、列車のサウンドのみの使用でした。よく使っていたのが、体験運転時にトミックス製の223系2000番台を使用している時に、列車の動きに合わせてこちらからドアが閉まる音、出発の警笛の音、停車前のATS動作音、ドアの音を出してあげました。メロディーホーンも使うと大変喜んでもらうことができました。大変リアルなサウンドが「サウンドカード」に納められており、スイッチボタンの操作で音をだせます。今回は出力端子に外部スピーカーを繋いで、音を大きくしてみました。子どもさんたちに大変好評でした。他には、新幹線N700系のチャイムや165系電車の警笛音と鉄道唱歌のオルゴール音も時々鳴らして、会場の雰囲気を作ったりもしていました。運転している時にその電車の音がしてくるのは大変効果的で、リアルな運転感覚を味わうことができます。運転している人のタイミングをしっかりと取って音を出していくわけです。

体験運転会の必須アイテムとなったコントローラ。

上の画像は体験運転用のコントローラになります。ゲームの「電車でGO!」で使用する専用コントローラを使って、鉄道模型のパワーパックに改造してある製品を20年以上前にオークションで購入したものになります。ハンドルを手前に倒すと力行、上に倒すと制動、その中間にノッチオフの「切」があります。このタイプのコントローラは小さな子どもさんにも扱い易く、コントロールを教える側にとってもやり易いものです。運転会ではずっと使っていて、時に手荒な操作にも遭遇しますがこれまで壊れることはありませんでした。体験運転会には無くてはならない「大切な機器」と言えます。コントローラの直ぐ上の線路に乗っているのは、今回の目玉企画、タカラトミー製のご存じプラレールを使った改造鉄道模型になります。下回りはインサイドギア方式の動力台車と、要らなくなった鉄道模型の金属製台車を取り付けています。走行は大変スムーズで高速走行ができます。

プラレールの情景パーツを改造した跨線橋。

上の画像は体験運転用線路に設営したホームの跨線橋になります。開催当初はむき出しの板をホームに見立てて行っていたのですが、やはり駅のホームらしく跨線橋を置くことにしました。これもタカラトミー製のプラレールの情景部品になります。落ち着いた色に塗装をして、ホームの上に置くことができるように高さを木材で調整しています。パンタグラフを上げたままでも約10mmの余裕があります。実はこの跨線橋は以前に自宅レイアウトのストラクチャーとして使っていたものです。

会の主宰が設営された体験運転コーナー。

上の画像も、今回の目玉企画になります。これは会の主宰が所有している今から約50年前のカツミ製とエンドウ製の鉄道模型で、今回は来場者が自由に運転できるようにセットしていました。このコーナーにもプラレールを使った鉄道模型を用意しました。線路磨きと脱線時の対応は慶雲館のスタッフに行ってもらいました。親子で楽しく運転される光景を沢山見させて頂くことができました。

夏休みを通して運転会ができました。

7月15日から一か月以上にわたって開催した鉄道模型運転会。終わってしまうと大変寂しく感じます。たくさんの子どもさんたちの笑顔と歓声。優しく見守って下さった親御さん達の姿。マニアックな質問をしてくださった模型ファン。飽きることなく走る列車を見てくれた青年。どれも自分には大変貴重な思い出となりました。この運転会に来てくださったすべての来場者の方々に、この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。