これまでに自分が撮影してきた電気機関車は、地元が長浜なので交流電気機関車か交直両用の電気機関車が多くなります。自宅近くの踏切付近に行くと、いつでもこれらの電気機関車を手軽に撮影することができました。やがて国鉄からJRになってからも交直両用電気機関車のEF81の牽く貨物列車を撮影していました。当時はタンク貨車の貨物列車も定期的に走っていたものです。北陸本線の高月駅でもタンク貨物の取り扱いがされていた頃と思われます。コンテナ貨物も今より頻回に走っていたように記憶しています。
上の画像は2013年11月11日に自宅近くの踏切から撮影した北陸本線上りのタンク貨物列車です。牽引するのはEF81の更新車で、車体裾部に白帯を巻いています。のちに700番台に改番されました。732号機になったと思われます。コンテナ貨物が貨物輸送の主流になってきて、このようなタンク貨車だけの貨物列車は珍しくなってきた頃でした。独特の短い間隔の軽快なジョイント音を憶えています。鉄道模型でもこのEF81は2両所有していて、1両は自分で白帯を塗装したものです。もう1両は700番台で共にトミックスの製品になります。コキ50000系のコンテナ列車やタキ、タムといったタンク車を連ねた貨物列車を運転して楽しんでいます。
上の画像は2013年の秋に北陸本線上り貨物列車を新疋田駅で撮影した時のものです。機関車の次位にEH500形交直両用電気機関車を繋いでいて、おそらく九州方面へ回送されていくのだと思います。EH500は動輪が8つもある強力な貨物用の交直両用電気機関車で、ここ北陸本線で見られたのは大変ラッキーでした。この日は新疋田駅上りホームで特急電車やトワイライトエクスプレス等を撮影していたと記憶しています。鉄道ファンの有名な撮影地であり、待合室には新疋田で撮影された列車の写真が沢山飾られていました。また、「撮影のマナー」について丁寧に書かれていたのが大変印象的でした。昨今、撮り鉄のマナーの悪さがよく取り上げられていますが、当時の新疋田駅には撮り鉄の人自身が撮影のマナーについてしっかりと自覚されて注意書きを書かれていたのが素晴らしい事だったと思っています。
上の画像は、2012年1月4日に敦賀に撮影に行った時のものです。大阪から青森、一部函館までを結んで走っていた寝台特急「日本海」になります。登場時は20系寝台客車で編成され、青森から秋田までED75形700番台交流電気機関車、糸魚川までEF81形交直両用電気機関車、田村までEF70形1000番台交流電気機関車、米原までDE10形ディーゼル機関車、そして終点大阪までEF58形直流電気機関車とさまざまな機関車をリレーして運転されていたものでした。この列車が廃止になるというので、何回か敦賀まで行って撮影していたものです。ローズピンクの車体にブルーのヘッドマークが良く似合っていました。下の画像のように寝台特急「日本海」を敦賀運転派出所属のトワイライト専用色が牽引にあたる日もありました。これは京都駅で撮影した札幌行きトワイライトエクスプレスになります。鉄道模型でも、トミックス製と天賞堂製を持っています。客車はカトー製の24系25形で揃えています。実はこの月末に大阪府交野市の私市で行われる「関西合同運転会」にこのトワイライト色のEF81(エンドウ製)と24系客車(カツミ製)7両を持っていこうと思い現在整備しているところです。13ミリゲージの鉄道模型になります。
そして関西ではトワイライトエクスプレスカラーのEF81は大変魅力がありました。牽引するのは、大阪と札幌を結んでいた寝台特急「トワイライトエクスプレス」です。自分も運よく、2001年7月28日に北海道への家族旅行の帰路に1回だけですが乗車することができました。正に夢のような旅で、今もその時撮影したビデオを見ていたりします。息子もまだ4歳くらいの時でした。2人用コンパートメントに乗り、息子と妻は寝台を利用し、自分は床面で寝ていた記憶があります。もっとも自分は寝るというより、横になっていただけですが。朝食だけダイナープレアデスで食べることができました。札幌から敦賀まで乗車しました。
廃止が決まって何回か敦賀まで撮影に足を運びました。上の画像は2015年3月8日に敦賀駅から南に歩いていき、敦賀運転派出の近くで撮りました。大阪からやってくるトワイライトプレスをアウトカーブで撮影しています。深緑のボディに鮮やかなピンクのヘッドマークが映えて綺麗でした。鉄道模型ではトミックス製と天賞堂製そしてエンドウ製のEF81トワイライト色を持っています。客車はトミックス製をフル編成で所有しています。今でも自宅レイアウトを走る花形列車となっています。
そして上の画像は2015年3月14日。トワイライトエクスプレス最終運転日、ラストランの日に敦賀駅で撮影した写真になります。この日はホームからでの撮影ではなく、駅の外に出てホームが見える場所から撮影したのを憶えています。機関士さんに花束が手渡されて、惜別の汽笛を残して北を目指して発車して行きました。長距離を走っていた寝台特急が次々と廃止されていって残念でなりません。現在の豪華寝台列車は富裕層のために走っているように感じ、我々のような庶民には手が届くようには思いません。トワイライトエクスプレスが廃止になってからも、敦賀運転派出には何両か専用機が残されていて、特別列車の「サロンカーなにわ」の牽引に使用されたり、湖西線の架線凍結防止列車として単機で運転されたり、レール積載貨物列車の牽引にも充てられたりしていましたが、とうとう2023年3月10日に最後のEF81トワイライト色が吹田から松任まで自力で廃車回送されてしまいました。
2023年3月10日。EF81113廃車回送、敦賀駅を発車、惜別の汽笛。