自宅レイアウト新線の製作記④ シーナリィの製作~自宅レイアウト①までの製作記・最終回

今回は当ブログの「シーナリィの製作~自宅レイアウト①」までの製作記となります。これから固定式レイアウトの製作をされようとしておられる方に少しでも参考になれば嬉しく思います。川の深さを確保すべく下に掘り下げた工作もなんとか終わりました。次にガーダー橋周辺の土木工事をしました。ガーダー橋の両端には紙粘土で成形していきました。ベース板とにもしっかりと付けることができて良い素材といえます。土手部分も紙粘土でそれらしく成形しました。川の岸には石膏で作った崖をボンドで固定してみました。ずいぶん河川の雰囲気が出てきたと思います。河川部分には自宅にあった適当な大きさの小石をそのまま置いています。橋脚は前にも書きましたが、スタイロフォームを切り出して、ニュートラルグレイで塗装しています。

2023.2.7
2023.2.10

河川部分の成形の次は背景となる山肌部分の成形をしました。上の画像のようにボール紙で作った骨組みに水に漬けた新聞紙を貼り合わせていきます。ひとつの大きさは手のひらサイズ位にして、ペタペタと貼っていけば大丈夫です。満遍なく張り付けていきました。

2023.2.10

濡れた新聞紙を張り付けた画像が上の画像になります。敷設している線路に新聞紙を敷いて汚れるのを防いでいます。製作の順序としては、最初に山肌を作っておくのが作業がやり易いとは思いますが、どうしてもレイアウトの線路を繋いだ状態を作っておきたかったので、あとから山肌の基礎作りをしました。

2023.2.10

石膏で製作した崖部分の位置を決めて、紙粘土とも合わせながら固定していきました。ボンドは石膏を付けるものに加えて、スタイロフォームの接着には「発泡スチロール接着剤」を使用しています。

2023.2.12

山肌に新聞紙を張り付けた後は、裾部分の製作と同様に石膏を溶いた水にキッチンペーパーを付けた物を新聞紙の上から張っていきました。石膏(プラスター)が染みたキッチンペーパーは新聞紙の上からだと、より上手く張り付けることができるようです。線路の勾配部分の横には、紙粘土を付けていって線路の盛り土を表現していきました。レイアウトが「白一色」となり、まるで「雪景色」のようになりました。しばらくはこの状態で模型運転を楽しんでいました。「雪の中を走る列車」が再現出来て大変楽しかったです。模型友人の中には「このままで冬景色の線区にすれば」と言う方もいました。

2023.2.12

上の画像は河川周辺にプラスターを塗って、川底にも色を塗るためにプラスターを塗ったところになります。河川の岸には自宅で拾った小石をそれらしくに置いています。

2023.2.12

上の画像は、ロックシェード周りの状態です。ロックシェードの上には山肌が迫っている感じを表現してみました。擁壁とのバランスもまずまずのようで、この線区の1つの見せ場になっています。

2023.2.12

ここまで下地作りの作業が進んでくると、この線区のイメージがはっきりとしてきました。後の作業は線路にバラストを敷いていく作業に、地面づくり、裾野部分の表現と山肌の表現という流れになってきます。まずは白一色の「冬景色」の線区で、好きな北陸線本線を走っていた列車を走らせては楽しんでいました。

2023.2.12

新しい線区をレイアウトの南側から全体を撮影しました。手前には持っていた踏み切りのストラクチャーを置いてみました。踏切板は1mmの木材から自作して、レッドブラウンで塗装しています。ここの踏み切りの奥には、後に素晴らしい神社が建立することになります。ひとつの「物語」が生まれようとしています。今回、自宅レイアウトの東側の線区を思い切って作り直し、シーナリィ付きの線区にしようと製作を開始しました。このことを自分の鉄道模型友人たちに発信していくことで、友人たちからストラクチャーを提供してくれたりして線区をもっともっとリアルなものにしていくという大きな励みを頂くことができました。また後にこの線区がある程度完成する頃になってくると、昔からの鉄道模型友人たちが次々と模型を持ってあそびに来てくれるようになりました。この現象は当初予想していなかったことで、鉄道模型趣味の冥利に尽きると思います。自分は自宅に居ながら、いろいろな鉄道模型を見ることができ、また鉄道談義に花を咲かせることができるようになりました。本当に有難いことだと思っています。今回からの製作の続編は、すでに当ブログの「自宅レイアウトの紹介」で詳しく紹介していますので、また併せてご覧いただければと思います。今年製作したこの新しいシーナリィ付きの線区は正に鉄道模型車両の「舞台」だと痛感します。これまで所有していた模型も、この線区を走るとすごくカッコ良く見えてきます。「鉄道模型=役者」の見え方が変わり、少しウェザリンクを施したり、車内には室内灯に加えて乗客人形を乗せたくなってきます。舞台と役者の相乗効果ともいえるでしょうか。今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

2023.11.18現在
2023.11.18現在

自宅レイアウト新線の製作記③シーナリィの製作~自宅レイアウト①までの製作記

今回は当ブログの「シーナリィの製作~自宅レイアウト①」までの製作記となります。これから固定式レイアウトの製作をされようとしておられる方に少しでも参考になれば嬉しく思います。川の深さを確保すべく下に掘り下げた工作もなんとか終わりました。内側線と外側線にできた10mmの高低差は後々その効果を発揮してくれることになります。また連日のように試運転を繰り返して楽しみました。

2023.1.12

内側線の緩い勾配部分には紙粘土を付けて盛り土風にしました。そして、この程内側線に設置を考えていた落石覆い「ロックシェード」を製作しました。北陸本線の山線によく見らせれるスノーシェードでも良かったのですが、屋根上に緑を表現したかったので屋根部分がフラットな落石覆いにしました。実際にも北陸線の南条〜王子保に同じようなものがあり、これをもモチーフとしています。実は今回の線区を製作するにあたり、北陸線の運転席展望ビデオをよく観ていてレイアウトにマッチしたこのロックシェードを製作しようと思ったわけです。

2023.1.25

大まかな形はNゲージの鉄道模型カタログのロックシェードを参考にして、スケールを1/80にして設計しました。現物合わせで大きさを決めて、実際に線路に車両を置いて高さを決めています。バルサ板と木工用角材を使って木工用ボンドでサクサクと作りました。まあまあ雰囲気が出せたと思っています。Nゲージでは大変豊富なストラクチャーが発売されており便利に使えて良いのですが、16番ゲージでのストラクチャーはホームや駅舎、機関区建物等が出ているだけで、ほとんどのストラクチャーは自作するしかありません。実際の写真を見ながら木材や紙で製作するしかないと思います。まあ無いものを作る楽しさは味わえるといえるかもしれないです。

2023.1.25

上の画像は、自作したロックシェードを「ニュートラルグレー」のタミヤ缶スプレーで塗装したものになります。実際には黒っぽい色だと思いますが、あえてグレーにしてみました。新線に新たなストラクチャーが出来たことで、また製作のモチベーションが上がりました。

2023.1.25

上の画像は内側線の勾配部分の線路に紙粘土を使って盛り土を表現したものになります。紙粘土はシーナリィ製作に大変有効に素材で、大変重宝しました。乾いたらアクリル絵の具で色が付けられるというのもメリットです。

2023.2.3

次に手掛けたのが、背景になる山肌部分の製作でした。山のスペースが僅かしかないので、かなり傾斜の強い山肌を作ることになりました。古典的なやり方になりますが、まず厚紙(工作用紙)を細く切ったものをたくさん用意して山肌部分にするところに付けていきました。厚紙は押しピン、画鋲で留めていきました。そして線区の下の部分、裾野にも細く切った厚紙を山肌と同じように上下に付けて。そのうえからボンド液(木工用ボンドを約3-5倍に溶いたもの)をたっぷり付けた新聞紙を貼っていきました。

2023.2.3

新聞紙は約20㎝四方に切ったものを重ねて張り付けていくことになります。満遍なく張り付けていきました。あとはしっかりと乾くのを待ちます。

そしてもう一つ作りたいものがありました。これは山の斜面にある山崩れを防ぐ擁壁です。自分がよく鉄道写真の撮影に行く、米原~彦根にあるものを参考にしてそれらしく木材で製作しました。ベニヤ板に5mmの角材を適当に付けた物になりますが、1つの四角の大きさを決める時には写真を見ながら大きさを決めていきました。どうやら一辺が車両ボディの半分くらいと判明して、その大きさにしています。上の画像は試作で四角の大きさが大き過ぎました。後からこの四角に木材を足して、この四角の半分の大きさに修正しました。

上の画像は川の奥に設置するために石膏で製作した「岩」になります。これを作るためのキットが発売されており、石膏を流し込む型も入っているので簡単に作ることができました。石膏(プラスター)を買い足して、2~3個同じような岩を作りました。プラスターは粉に対して半分くらいの水を入れながらつくります。必ず水を先に入れてから粉を少しずつ入れていくようにします。小麦粉を練ってお好み焼きを作っていくような感じになれば大丈夫です。それを型に入れて一晩経てば固まっています。

2023.2.7

上の画像は山肌のベースを作っている様子になります。ボール紙を切ったものは縦横に貼っていくと強度が出て良いです。今回、鉄橋の脚にも使用したスタイロフォームも適当な大きさに切って入れました。ボンドは発泡スチロール用を使用して張り付けました。また同時に新聞紙を張り付けた裾部分には今度はプラスターをたっぷりと付けた20㎝四方のキッチンペーパーを貼っていきました。外側線の架線柱の位置を変更しているのがお判りになられると思います。これは鉄道模型友人から「撮影するのに外側の架線柱が邪魔をするので、線路の内側に設置してみれば」というアドバイスを受けて変えています。内側にしても不自然ではないと思い変更しました。

2023.2.7

上の画像は製作した擁壁部分とロックシェード、そしてもう一つベニヤ板で作った擁壁を山肌部分に付けた様子になります。この3つが今回自分で作ってみたかった新線のストラクチャーになります。いずれもグレーで塗装しています。だんだんと形になってきた新線区間の製作です。今回は以上になります。あと1回だけ続けて紹介していこうと思っています。今回も最後までお読み頂きましてありがとうございました。

良き国鉄時代㉖~米原界隈のDLたち~

良き国鉄時代のシリーズ。今回は1974年から1976年にかけて、米原駅と田村駅で撮影したディーゼル機関車たちの特集です。自分が中学生から高校生の頃には米原~坂田間に直流から交流に切り替わる「デッドセクション」がありました。そのために機関車牽引列車は米原から田村の間は、どの列車でもディーゼル機関車が牽引していました。私が知っている時代の前には蒸気機関車のE10やD50、D51がその任務についていました。そして交直両用の試作電気機関車ED30も活躍していた線区でした。バラエティに富んだ機関車たちが米原と田村の間を走っていたようです。そんな時代を撮影して見たかったものですが、鉄道模型では何時でも再現することができるので嬉しいです。ちなみにこの米原田村間で活躍していた機関車は模型で全て所有しています。今回取り上げるのはディーゼル機関車になり、1976年の国鉄車両配置表(交友社刊)によると、当時の米原機関区には以下に書いたようなディーゼル機関車が在籍していたようです。

 ディーゼル機関車
DD501   2   3   4   5   6   ※全て休車
DE10  19   516   517   518   539   540   551   1557   1725   1756   1727

上の画像は1975年に撮影した米原から到着したDD50形ディーゼル機関車牽引の北陸本線の普通列車になります。古豪のDD50は北陸線の柳ケ瀬、山中越えの峠用に開発された国鉄最初の電気式ディーゼル機関車です。当初は茶色塗装でしたが、1964年頃に現在の朱色とグレーの塗装になりました。この頃は最後の活躍をしていたと思います。やがて米原駅構内に全機留置されていました。入線した時の音は大変迫力あるもので、スイスのスルザー社と三菱で開発されたエンジンの音を間近で堪能することができました。

写真を見ると、この日は田村寄りが5号機で米原寄りが6号機の重連でした。この重連でD51形と蒸気機関車と同じパワーらしいです。たまたま撮影できた大変貴重な現役のDD50でした。この機関車狙いでもっともっと撮影に通っておいたら良かったと後悔しています。

上の画像は田村駅に到着後、直ぐに客車を離れて中線へと引き上げていく後ろ姿になります。次にやってくるのが交流機関車のEF70になります。

上の画像は1974年に撮影した、当時この区間の主役だったDE10形ディーゼル機関車になります。米原からやって来た1019号機のようです。米原側が2エンド、田村側は1エンドで運転されていました。全機が米原機関区に所属して、この区間だけで運用されていました。貨物列車を牽引しています。

上の画像は1974年に撮影した大阪行き寝台特急「日本海」を牽引して米原に向かうDE101095です。20系寝台特急で運転されていた「日本海」も、ここ田村で運転停車して機関車の交換をしていました。2エンドが先頭になり、個人的にはこの2エンド側が先頭になる方のが好きな運転スタイルでした。

上の画像は1976年に米原駅近くの踏切から撮影したDE10517牽引の大阪行き急行「きたぐに」になります。青森発大阪行きの寝台車付きの客車急行列車でした。10系客車で編成されていた時代で、米原向きに郵便車+グリーン車+12系客車5両+10系寝台車(オロネ10含む)5両で運転されていました。今回の模型動画で再現しています。

上の画像は1976年に撮影したDE101727牽引の同じく急行「きたぐに」になります。米原駅を俯瞰できる陸橋から撮影しています。「きたぐに」の米原到着時刻は6時23分でしたので、この日は米原駅で朝撮りしていたのでしょう。

上の画像は1974年に撮影したDE10518牽引の貨物列車になります。コキフ50000が見えるので、北陸本線から東海道本線に入っていく「フレートライナー」だと思います。この50000系のフレートライナーは当時よく見かけるようになっていました。EF70が牽引しているのを幾度か撮影していました。米原からはおそらくEF65形直流電気機関車が牽引していったのでしょう。

上の画像は1975年の雪の日に撮影した米原発北陸方面行きの普通列車になります。牽引しているのはDE101727号機になります。この1000番台には製造当初からSG(蒸気暖房装置)を備えていたので、真冬の客車も暖かかったと思います。ちなみに0番台や500番台にはこの蒸気暖房装置は搭載されていませんでした。なお先に紹介したDD50形ディーゼル機関車にもこのSGは無くて、たとえ米原から田村間といえども冬場の乗客は寒い思いをされていたのだろうと思います。田村からは暖房車が連結されたり、SG付きの交流電気機関車なので蒸気暖房が効いていました。

上の画像は寝台特急「日本海」の最後部に、珍しく切妻タイプのナハネフ23が使われていた日になります。DE10は米原からの仕業を終えて中線に転線した時の写真です。そして米原側へと中線を移動し、また米原に向けての仕業に着くことになります。

上の画像は1974年、米原駅に到着寸前に自分が客車から身を乗り出して撮影した1枚です。牽引しているDE10もしっかりと映っています。普通列車米原行きに長浜から乗車していたのでしょう。旧型客車のオハフ33の重く大きなジョイント音が聞こえてきそうな写真です。長浜から米原に行くだけで途中機関車の交換が楽しめた良き時代でした。今では鉄道模型で再現するしかなさそうです。今回も最後までお読み頂きましてありがどうございました。

急行「きたぐに」青森行き、米原での機関車交換風景。機関車はカトー製、客車はトミックス製とカトー製。

自宅レイアウトで離合するDE10牽引の急行「きたぐに」とDD50牽引の貨物列車。DE10はカトー製、客車はトミックス製の10系とカトー製の12系。グリーン車と郵便車は天賞堂製。DD50はカツミ製。貨車はエンドウ製やカトー製にホビーモデルのキット組み等。

自宅レイアウト新線の製作記②シーナリィの製作~自宅レイアウト①までの製作記

製作中の線区を試運転する485系(トミックス製)とEF70(トラムウェイ製)+ED70(カツミ製)牽引の普通列車(カトー製オハ35系客車)

今回は当ブログの「シーナリィの製作~自宅レイアウト①」までの製作記となります。これから固定式レイアウトの製作をされようとしておられる方に少しでも参考になれば嬉しく思います。自宅レイアウトの東側にあたる線区をシーナリィ付きの線区にするための大工事は去年の12月にスタートしました。年末の頃になるとレイアウトのベースがほぼ出来上がりました。私の固定式レイアウトでは線路の下に敷く「コルク道床」は一切使ってしません。実際はバラストの所は盛ってあり、その上に線路が敷かれています。そうすればより実感的になりますが、現在そのコルク道床が手に入らなくなったこともあり、レイアウト南にある大カーブもカントをつけたこと(曲線部分の内側をプラ棒の1mmを使って嵩上げしています)もあり、線路は直にベース板のOSB材にスパイクしています。この木材は非常に固くてしっかりしており、水平を出すにはもってこいです。ヒントは以前大きなレンタルレイアウトを経営しておられた店長さんにお聞きしました。今回の新線も線路をベース板に直接犬釘で固定していっています。板が大変固いので、1mm径位のピンバイスで少し穴(約5mm位)を開けてから、ベンチで押し込むようにして犬釘をスパイクします。感覚は10㎝くらいとし、曲線部分は5㎝くらいに間隔をつめて留めていきます。大変根気のいる作業になります。あとから気づいたことですが、ベース板に直に線路を付けたことで、ジョイント音が程よく大きめに聞こえます。鉄道模型は走行音も大事なのでこのやり方で良かったと自負しています。

2022年12月28日

上の画像は線路をスパイクしたあとに、張り出しの部分を製作する準備をしているところになります。レイアウトと家のガラス障子との間に模型を眺められるスペースが欲しいので、なんとか椅子1つ置ける広さを確保しています。木材でレイアウトの裾部分を支える骨組みを作りました。ボンドで固定したり、木ねじで固定しています。

2022年12月28日

ベース板の上に、35mmの角材を置き、さらにOSB材の板を付けて、レイアウト線路と同じ高さにしています。ベース板の下には支柱があり、それらを上手く加工しながらレイアウトを支える強度を確保していきます。正に「大工仕事」となります。かつて自分も仕事に必要な教材を木工で作って来たので、その時の経験が生かされている感じがしました。

2023年1月5日

棒状の木材を足していき、張り出し部の強度を確保しつつ、シーナリィを製作するための下地をイメージして骨組みを製作していきました。画像には架線柱があります。今年の正月はこの架線柱を製作していました、カトー製の「複線架線柱」を使い、柱は地元の北陸本線にも使われている錆色の物をモチーフにタミヤのラッカースプレーの「艦底色」で塗装しました。細部もシルバーで筆塗りしています。また高さはそのままだと低くなってしまうので、同じ柱を切り出して約10mmほど継ぎ足して長くしています。

2023年1月5日

上の画像は架線柱を置いて北側から撮影したものになります。間隔は「車両2両分」を目安として設置しています。

2023年1月5日

内線部分の架線柱は当然外側とは高い位置に設置していくことになります。この線区の内側線と外側線の高低差は後々、大変効果的な「演出」に繋がるものになりました。線区が実に立体的に見えて、山線のイメージにマッチしたものになっていったのです。

2023年1月5日

そして今回はこの架線柱はマグネット式として、脱着ができるようにしました。板にはジョイント用金属パーツ(組立式線路を繋ぐときのパーツとして使用しています)を接着しています。架線柱の裏側には板マグネットをカットしたものを接着しています。これにより線路クリーニングも容易にできると考えたからです。またあとで鉄道模型友人が「架線柱と蠅たたきが楽しめるものにしたら」というアイデアをくれました。蠅たたきとは昔の鉄道通信用の電柱のことで、たいていの線路の横にあった電柱です。なるほどと思い、後に製作しました。

2023年1月5日

架線柱も設置するとだんだん線区のイメージができあがり、また試運転がてら模型運転を楽しみました。内線と外線の具合を確認したり、走行状態で滑らかでない部分を改修したりしました。苦労したのが線路の少しの上下の歪みを修正することでした。ジョイント部も軽く半田付けしています。動画を見ながらチェックしていきました。

2023年1月8日

次に、橋をかける部分の製作に移りました。橋げたを支える部分は「スタイロフォーム」を切って何回も試作して線路下に合わせていきました。この製作に当たり、鉄道模型友人が「ガーダー橋を作りたい」と申し出てくれました。喜んでお願いして高さ等の仕様を伝えると、直ぐにペーパーで製作して正月休みに自宅まで届けてくれました。ペーパー製なので強度も考えてくれて1つの橋を2分割して製作してくれました。色は緑のシーナリィに会うようにと「赤色」で製作してくれました。大変リアルで美しいガーダー橋ができたことで、新線区製作の大きなモチベーションとなりました。大変気に入った橋となりました。

2023年1月9日

レイアウトに素晴らしいガーダー橋がやってきて、また試運転を繰り返して楽しみました。眺めているうちに、明らかに川の深さが不足していることが判明しました。これではガーダー橋が全く映えません。急遽橋下を掘り下げる工事をしました。

2023年1月12日

線路のベース板と下のベース板を、何とこの状態でジグソーでカットしました。線路も一部分外しての大工事でした。そしてベース板の下に板を棚の様に取り付けて川底としました。大きな山場となる修正工事は何とか無事に終わりました。長文になってしまいました。今回はここまでの紹介とします。この続きは次回にお届けします。最後までお読みいただきましてありがとうございました。

自宅レイアウト新線の製作記①シーナリィの製作~自宅レイアウト①までの製作記

シーナリィ付き新線を作る以前の自宅レイアウト東側の様子。鉄道模型愛好家とうやさんのC53牽引特急「つばめ」か快走。2022年10月14日鉄道記念日に。

今回は当ブログの「シーナリィの製作~自宅レイアウト①」までの製作記となります。これから固定式レイアウトの製作をされようとしておられる方に少しでも参考になれば嬉しく思います。

自宅レイアウトの東側直線部分の改良工事を始めたのが、1年前の12月からでした。機関区や大カーブ等シーナリィを作りながら製作してきた部分がレイアウトにはあって、その製作の延長としてこの東側の長い直線部分をレイアウトの見せ場になるようなシーナリィ付きの線区にしたいという思いからコツコツと製作してきたわけです。完成イメージは北陸本線倶利伽羅峠風として緩いS字カーブを作り、ガーター橋等も入れていくこと、背景は山が迫る感じにしたいことを膨らませていきました。事前に久しぶりにフレキシブルレールを購入しました。引き続いてフレキシブルレールが入手できて良かったです。家内の職場の方に製作していただいたOSB材のベース台もカットしながら製作を進めていくことになりました。昨年は少しの期間だけ全線運休として大掛かりな工事を開始しました。よってしばらく本線は運休となりました。まずはベース板をジグソーでカットしていく工作からスタートしました。去年の12月9日のことです。綺麗に作って下さったベースをカットしていくことは大変心苦しいものでしたが、生まれ変わる線区を夢に見て思い切ってジグソーを使いカットしていきました。

2022年12月9日

カットしたボードをこれまでの台に乗せて合わせていきました。そしてビニールテープを貼ってカーブのイメージを作っていきました。最初はかなりきつめなカーブになってしまいました。ビニールテープを曲げながら、イメージ合った曲線を模索していきました。実際の鉄道線路の緩いカーブは、直線に近いものがあります。鉄道模型ではどうしても曲線がきつく、つまりカーブの半径が小さくなりがちです。

2022年12月10日

上の画像は仮に貼ったビニールテープと中央部分には鉄橋を配置したいので、川の部分をカットして作ったところです。かなりアバウトな工作になってしまっています。

2022年12月12日

レイアウトが決まるとビニールテープの場所にフレキシブルレールを敷きました。そしてボードの裏側が障子なので、まずはベニヤ板で背景部分を製作して張り付けました。色はグリーンとブラウンのラッカースプレーで付けています。山らしく表現をしました。このことでずいぶんイメージが持てるようになってきました。この頃にはとりあえず線路を繋いでいたので、毎日工作の終わりには車両を走らせながら楽しんでいました。

2022年12月21日

そしてこの様子を自分のFBで発信していたら、昔からの鉄道模型友人から「山側の線路に緩い勾配をつけたら」というアドバイスをもらいました。確かに山線の雰囲気を持つ線区なので、山側の線路に1パーセント。10パーミルの勾配区間を作ることにしました。1mで1㎝上がっていく勾配になります。お座敷運転では勾配敷区間をつくる橋げたセットがあります。エンドウ製の道床付き線路に対応しているものですが、3パーセントくらいに考えられています。少しきつめの勾配になり、モーター車への負担を考えて、あえて緩い勾配にすることにしました。1パーセントくらいならモーターへの負担も少なく、どの車両もスイスイと登って行くと考えました。勾配を付けていくには線路を少しずつ上げていく工夫が必要になります。線路を固定する前に1mmから10mmまでの木材でスペーサーを作りました。線路の枕木の下に入れていき、だんだんと高くして10mmまでにします。何回も試行しながら高さを調整して、線路をレール留め用の犬釘でスパイクしていきました。

2022年12月25日

線路をスパイクしたらまた試運転を繰り返しました。毎回両端からビデオカメラで撮影して走行をチェックします。夜のゆったりした時間にリビングで見ることも楽しみとなりました。

2022年12月25日

線路をスパイクしたらまた試運転を繰り返しました。毎回両端からビデオカメラで撮影して走行をチェックします。やはりこの線区のイメージが北陸本線なので、北陸系の車両のEF70形交流電気機関車の牽引する列車やEF81形交直両用電気機関車の牽引する貨物列車を走らせながら路線のチェックをしていました。大変楽しい運転ができました。

2022年12月25日

自宅レイアウトの中には2ヵ所にカトー製の3色信号機を上下線に設置しています。ちょうどトンネル近くの外側線信号機がトンネル内方向に向いて効果が薄かったので、その信号機を新線の内側線に組み込むことを閃きました。勾配区間の中ほどに上手く組み込むことに成功したわけです。篠原のフレキシブルレールとカトーのユニトラックを半田付けして接続しました。これで信号のある山線ができました。この信号機は線路内側に接点スイッチがあり、そこを車両が通過するとスイッチが作動して「青」から「赤」に変わり、しばらくすると「黄」になってまた「青」に変わるという優れものの自動信号機です。

2022年12月25日

新線区の北端に渡りポイントがあり、内側線から外側線に転線ができるようになっていて、そのためのギャップスイッチが新線区間にありました。後から考えたら、別にこの箇所にギャップスイッチは付けなくても良かったのですが、とりあえず線路に絶縁ジョイントを入れて、スイッチでオンオフできる設備を組み込みました。このつづきは次回に続いていきます。今回も最後までお読み頂きましてありがとうございました。