私が撮影した食パン電車

仕事をリタイヤしてから毎日自由な時間となり、鉄道趣味のセカンドライフを満喫できるようになりました。このブログを書くことで、これまで撮りためたままで全く未整理だった写真プリントもデータ化して保存できるようになりました。写真が以前のままだったら、いずれ劣化して見られなくなってしまっていたことでしょう。大変良い機会を与えてもらったと喜んでいます。さて今回は国鉄末期に登場した改造車両の紹介です。通称「食パン電車」と言われて親しまれていた419系交直両用近郊形電車の特集になります。この電車は余剰となった583系・581系交直両用特急形電車を改造して、近郊形電車としたものです。クハネ581形をクハ419形に改造しています。寝台部分はそのまま固定して、扉を増設してセミクロスシートの室内形状にしています。洗面台があったところは、そのまま蓋を付けて隠しているようです。モハネ583・581形とモハネ582・580形も室内は基本同様に改造されて、モハネ583形の片側に運転室を増設してクモハ419形としています。サハネ581は室内を改造し運転台を新設してクハ418形としています。赤色塗装で登場していた頃は撮影していなく、あまり見かけることがありませんでした。419系は1985年に国鉄時代末期に北陸本線に投入されました。自分がこの電車に関心を持つようになったのはJRになってからの、白色に青のラインが入った塗装時代(1988年-1991年)からでした。ちょうどその頃(2000年くらい)からインターネットを通して伊豆の修善寺にある鉄道模型旅館「花月園」での運転会に行くことになりました。インターネットの普及から、全国の鉄道模型ファンが修善寺の花月園に春と秋に集うようになったのです。そこで知り合った581系・583系に大変詳しい方が赤色時代の419系をペーパーで製作されて運転会で披露して下さいました。そのことがきっかけで自分もカツミ製の581系を改造してこの419系を製作しよう思いました。当時は地元の北陸線で419系が活躍していたので、模型製作用の資料としてよく撮影していました。

敦賀駅に停車中の419系。顔は583系と同じです。トレインマークの所は塞がれていました。のちに「タウントレイン」のマークを掲げて運転された時期もありました。クハ419になります。

新疋田駅で撮影した419系電車のクモハ419。「食パン」の愛称が生まれたデザインになります。クモユニ143の顔にもよく似ています。ちなみに自分が改造して製作したクモハ419には、クモユニの前面パーツを流用して製作しています。

上の画像の左側2つ、419系電車をカツミの581系から改造しました。自分にとってはカツミのクハネ581の塗装はがしに始まった難工事でした。ドアのパーツや前面のパーツをネットで購入しなんとか完成しましたか、細部がアバウトで完成度は高いとは言えない模型でした。でも大変愛着のある模型になっています。ずいぶん後になってからエンドウから完成品が発売されたので購入しました。

☆以下は模型製作用に撮影した写真になります。すべて長浜駅で撮影しています。

屋根周りの様子が解るようにと、旧長浜駅の跨線橋から撮影していました。パンタグラフ周辺の画像が良く解りました。また屋根の汚れ具合もよく解り、将来のウェザリンクに生かせそうに思いました。模型の屋根はどの車両もピカピカの状態ですが、実車の屋根は黒ずんだ色で汚れていて、パンタグラフの周辺は赤茶色に汚れているのが良く解ると思います。

上の画像は室内の様子になります。網棚の上には寝台セットが納まった状態でロックされています。419系に乗った時には、いつも眺めては寝台特急電車に思いを馳せていたものです。クロスシートの部分は種車のままで使用されていました。上には寝台が格納されたままになっています。ドアがもう1ヶ所増設してあります。ドア付近は短いロングシートになっていました。走行音はMT54形モーターが唸っていました。今となっては懐かしい国鉄型電車の「音」でした。

上の画像は2000年以降に長浜~虎姫間にて撮影しました。この写真は419系の模型を製作していた頃で、この写真は通勤途中で撮っていました。

上の画像は長浜~虎姫間、自宅近くの踏切で撮影しました。

上の画像は敦賀駅で撮影した419系です。クハ418が米原寄りに繋がれていた編成だと思います。この先頭車はサハネ581からの改造です。

上の画像は新疋田駅で撮影しました。敦賀方面から入線してくる419系で、クハ419が先頭でした。この車両は前面の貫通扉が埋められている車両で、トレインマーク表示部も綺麗に無くなっていました。運転台に吹き込む冬場のすきま風の対策でしょぅか。

上の画像2つは夜の長浜駅で撮影した419系になります。長浜駅の敦賀方面ホームに停車中で、行き止まりのホームです。419系の引退が迫っていた時期に夜の写真も撮ろうと思い立って撮影にいったものでした。今では521系交直両用通勤型電車に役目を譲って完全に引退した419系。鉄道模型ではまだまだ現役で活躍してくれています。自作した419系に加えて、2010年にエンドウ製の完成品を購入しました。今は無き父親とまだ幼い息子を連れて、この電車に乗って出かけた敦賀旅行が大変懐かしく思い起こされます。幼かった息子はこの電車のことを「じいちゃんでんしゃ」と言っていました。ちなみに521系は「にいやんでんしゃ」と言っていました。今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

自宅レイアウトを行く419系食パン電車。

☆亡き父親が自分のために撮影してくれた旧塗装の419系電車。長浜~虎姫間にて1985年3月に撮影。